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北朝鮮と日本人 金正恩体制とどう向き合うか

アントニオ猪木と辺真一の対談




2016年8月22日(月)

五輪が終わり、米韓合同軍事演習が始まった!

 「平和の祭典」が終わり、朝鮮半島では米韓による夏恒例の合同軍事演習(乙支フリーダムガーディアン=UFG)が始まった。

 軍事演習は例年ならば8月の第三週の18〜20日に実施されるのだが、今年は五輪期間中ということもあって回避され、閉幕(21日)後の22日からスタートした。

 五輪開幕直前までノドン2発を連射していた北朝鮮も五輪期間中は軍事行動を控えていた。しかし、米韓合同軍事演習が始まれば、また今月25日が「先軍政治の日」にあたることなどからミサイルの再発射が予想される。これにより、しばしの「休戦」を終え、朝鮮半島は再び、対立、対決の状態に戻ることになった。

 金正恩政権になっての過去4年間の米韓合同軍事演習を検証すると、2012年は8月21―31日、2013年8月19−30日、2014年は8月18日―21日、そして昨年(2015年)は8月17−28日までと2014年を除くと、訓練は10日間以上行われており、今年も22日から9月2日まで実施される。

 演習に参加する米韓両軍の規模は、米軍は海外から派遣される2千5百人を合わせて2万5千人。昨年よりも5千人少ない。韓国軍は例年並みの5万人規模となる。

 動員される戦力については不明だが、2013年の時は、F―22ステルス戦闘機、B52爆撃機、ステレス戦略爆撃機B−2、イージス駆逐艦「ラッセン」や「フィッツジェラルド」などが参加し、2014年の時は演習前にB−52戦略爆撃機が3基グアムに配備された。今年も、演習を控えすでにグアムにステレス戦略爆撃機B−2やB−1Bが配置されている。

 夏の演習も春の演習同様に作戦計画「5015作戦」に基づいて北朝鮮との全面戦争を想定した訓練が実施される。

 2012年の演習では北朝鮮が長距離砲で首都ソウルを集中的に攻撃した場合を想定しての対応演習が行われ、2013年の演習では北朝鮮が奇襲攻撃をかけ、局地戦争に挑んできた場合、強力に対応する訓練が実施された。

 2013年のそれは、北朝鮮が武力挑発すれば、韓国軍だけでなく、米軍戦力も報復に加わり、挑発の原点とその支援勢力を撃滅する訓練であった。具体的に韓国が実効支配している西北諸島を攻撃した場合、北朝鮮の砲兵部隊だけでなく、その周辺の兵站施設や4軍団司令部まで叩く訓練が実施された。

 2014年の演習は、北朝鮮の核とミサイルの脅威に対応するための訓練で、ずばり、北朝鮮の核とミサイルをいかに除去、無力化するかの訓練であった。そして、昨年の演習も2014年の演習に基づいた訓練が実施された。

 北朝鮮は2012年の時は、金正恩党委委員長が先軍政治の日の「8・25」の慶祝宴会での演説で「我慢にも限界がある。私の命令を受けた人民軍将兵らは無謀な戦争挑発策動に対処し、戦闘陣地で決戦のための最後の突撃命令を待っている」と述べ、全面的な反攻に向けた作戦計画に署名していた。金委員長は米韓軍事演習期間中に最南端の島防御隊と第313大連合部隊指揮部を視察していた。

 2013年には国防委員会を通じて「我々の忍耐にも限界があることを肝に銘じておけ」との談話を発表し、戦略ロケット部隊に「1号戦闘勤務体制」を発令した。戦略ロケット部隊はスッカドからノドン、ムスダンを運営する部隊である。

 2014年の演習では「我々への奇襲攻撃を画策した戦争練習である」(8月8日付労働新聞)として「共和国に反対する北侵核戦争演習が続くならば、自衛的な対応を取る。その対応にはミサイルの発射や核実験が含まれる」(朝鮮中央通信)と、ミサイル発射や核実験を示唆していた。

 そして、昨年も「宣戦布告」だとして「強行すれば、厳重な軍事的報復を招くだろう」と反発していた。軍総参謀部の報道官は「米国と南朝鮮が宣戦布告してきた以上、我々のやり方の最も強力な先制攻撃が任意の時刻に無慈悲に開始される」と警告していた。

 それでも過去4年間の北朝鮮の反発をみると、言葉では対決姿勢を鮮明にしていたものの、具体的なアクションは何一つ起こさなかったし、実際に何事も起こらなかった。むしろ、「米朝関係、南北関係を正常化すためにも、また非核化を実現するためにもその一歩として軍事演習を中止してもらいたい」とか、「演習を中止すれば、核実験を中止する」と、核実験と演習中止を交換条件とするなど、交渉の余地を残していた。 しかし、今年は演習の中止を求めても、そうした条件は一切提示していない。

 演習がスタートした日(22日)、朝鮮人民軍総参謀部は報道官声明を発表し、UFGを「核戦争挑発行為」とした上で、「我々の自主権が行使される領土と領海、領空へわずかでも侵略の兆候が見える場合、容赦なくわが式の核先制打撃を浴びせ、挑発の牙城を灰の山にする」と威嚇した。「朝鮮人民軍1次打撃連合部隊が先手を打って報復攻撃を加えられるよう常に決戦態勢を堅持している」とも警告した。

 北朝鮮はB−2など米戦略爆撃機のグアム配備に「傍観しない」(8月17日の外務省報道官談話)と「予告」しているように5度目の核実験に踏み切るのか、9月9日の建国記念日まで北朝鮮の動向に目が離せない。



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