中国で脱北を支援している米国の民間団体、北朝鮮人権委員会では、2004年8月から2005年9月にかけて中朝国境地帯に逃避、潜伏している脱北者1,346人を対象にアンケート調査を実施した。

 この調査は、同委員会のチャン・ユンオクさんが彼女のスタッフらとともに国境の9つの地域で行ったもので、その結果を「脱北者危機:人権と国際社会の対応」と題する報告書の中で発表した。

 チャン委員は06年12月7日、米下院内で行った記者会見で「中国にいる脱北者らはいつ逮捕されるかもしれない、いつ強制送還されるかもしれない恐怖に脅かされている」と、国際社会が脱北者問題の解決に関心を向けるよう呼びかけた。

 以下、報告書から、注目すべき質問と、その回答を整理してみる。

 @北朝鮮のどこから来たのか?

 「咸鏡北道」・・・・・・・・・・・・・76%

 A北朝鮮での職業は?

 「労働者」・・・・・・・・・・・・・・62% 

 「農民」・・・・・・・・・・・・・・・35%

 「技術者」・・・・・・・・・・・・・・・2%

 「軍人」・・・・・・・・・・・・・・・・1%

 B学歴は?

 「高卒」・・・・・・・・・・・・・・・52%                           

 「小卒」・・・・・・・・・・・・・・・44%

 「大卒」・・・・・・・・・・・・・・・・1%

 「技術学校卒」・・・・・・・・・・・・・1%

 C脱北の理由は何か?

 「経済的な理由」・・・・・・・・・・・96%

 「政治的迫害が理由」・・・・・・・・・・4%

 D北朝鮮での食糧事情はどうか?

 「悪くなっている」・・・・・・・・・・67%

 「よくなってきた」・・・・・・・・・・・4%

 E北朝鮮ではどうやって生計を維持していたのか?

 「政府による配給で」・・・・・・・・・・3%

 「市場で食料を調達して」・・・・・・・62%

 「国家の配給と個人からの購入で」・・・・3%

 F国際社会の食糧援助を知っていたか?

 「知らなかった」・・・・・・・・・・・43%

 「知っているし、恩恵を受けた」・・・・・3%

 G外国からの援助米の行方について

 「軍隊に配給されると思う」・・・・・・94%

 「政府の役人らに配給されると思う」・・28%

 H収容所生活を体験したことは?

 「ある」・・・・・・・・・・・・・・・10%

 I収容所での餓死や拷問死を聞いたことは?

 「餓死については知っている」・・・・・90%

 「拷問死を知っている」・・・・・・・・75%

 J中国での潜伏期間は?

 「3年」・・・・・・・・・・・・・・・36%

 「3年以上」・・・・・・・・・・・・・32%

 「2年」・・・・・・・・・・・・・・・15%

 「1年」・・・・・・・・・・・・・・・12%

 「6か月未満」・・・・・・・・・・・・・5%

 K中国に関する情報はどうやって知ったのか?

 「人づてに」・・・・・・・・・・・・・89%

 「報道で」・・・・・・・・・・・・・・・5%

 「書物で」・・・・・・・・・・・・・・・1%

 L中国で仕事をしているのか?

 「仕事をしている」・・・・・・・・・・22%

 M賃金は貰っているのか?

 「貰っている」・・・・・・・・・・・・13%

 「ほんの少し貰っている」・・・・・・・78%

 「貰っていない」・・・・・・・・・・・・9%

 N脱北女性はいくらで人身売買されているのか?

 「1,900元=244ドル」

 「1,700元=218ドル」

 O今、最も不安なことは?

 「捕まること」・・・・・・・・・・・・67%

 「北にいる家族のこと」・・・・・・・・16%

 「居住地がないこと」・・・・・・・・・15%

 P家族のいる北朝鮮に戻る考えは?

 「戻る考えはない」・・・・・・・・・・98%

 Q中国からどこに行きたいか?

 「韓国に行きたい」・・・・・・・・・・64%

 「米国に行きたい」・・・・・・・・・・19%

 「このまま中国にいたい」・・・・・・・14%

 R金正日政権はよくなると思うか?

 「絶対によくはならない」・・・・・・・43%

 「よくならないと思う」・・・・・・・・50%

 「なんとも言えない」・・・・・・・・・・5%

 「よくなると思う」・・・・・・・・・・・2%

 S北朝鮮の経済はよくなると思うか?

 「よくなるとは思わない」・・・・・・・92%

 ※中国に潜伏している脱北者は1990年中盤以後に多いときで10万〜15万人にいると推定されたが、現在は、3万〜5万人程度とみられている。◆