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大統領就任以来、文在寅が固執する北朝鮮との統一。
日本人にとっては「反日国家」のイメージが強い両国ですが、
もしも朝鮮半島の統一が実現したとすると……
・南北統一=真の国交正常化を意味する
・資源の中国依存を解消
・中国の海洋進出阻止が可能となる
など、巨大反日国家の誕生どころか、日本を救う可能性が高くなります。
決して「絵に描いた餅」とは言い切れない驚愕のシミュレーションをまとめた一冊
平壌上空を防御する北朝鮮の女性部隊(「今日の朝鮮」から)
北朝鮮は韓国の無人機侵入を連日批判している。
金正恩(キム・ジョンウン)総書記のスポークスマンでもある妹の金与正(キム・ヨジョン)副部長は12日に続いて13日も韓国を批判する談話を発表していた。
韓国が無人機の領空侵犯を認め、再発防止を約束するどころか「知らぬ存ぜぬ」を押し通し、逆にこれを口実に「北朝鮮が挑発をすれば、金正恩政権の終焉となる」と威嚇したことに「最大の忍耐心を持って、最後通牒として機会をもう一度与えた我が国家と人民に対する許されない極悪な挑戦である」と、猛烈に反発していた。
朝鮮労働党庁舎上空に飛来した無人機と散布されたビラ(朝鮮中央通信から)
北朝鮮は昨晩(11日夜8時頃)、韓国が10月3日、9日、10日と計3回も無人機を平壌の上空に侵犯させ、中心区域である中区域に反北宣伝ビラを散布したとする外務省の「重大声明」を唐突に発表した。その際、証拠として赤外線監視カメラで撮影したとみられる無人機らしき物体と散布されたビラの写真を公開していた。
労働党創建祝賀公演での金正恩総書記と娘の「ジュエ」(左隣)(朝鮮中央通信から)
朝鮮労働党創建79周年慶祝公演が昨日(10月10日)、朝鮮労働党中央幹部学校の広場で行われたが、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の娘「ジュエ」が出姿を現していた。
黒いパンツスーツに白っぽいジャケットを羽織っていて、11歳らしからぬ身なりをしていたこともあって一段と大人びていた。
第14期第11回北朝鮮最高人民会議(朝鮮中央通信から)
今日、10月9日は北朝鮮が18年前に史上初の核実験を行った日である。世界中がビックリ仰天し、大騒ぎとなった。
北朝鮮は「9」という数字に不思議なことに拘りを持っていて、何か事を起こす場合、あるいは発表する場合、この日を選ぶことが多い。
今朝の北朝鮮の国営通信「朝鮮中央通信」は韓国中が注目していた最高人民会議の結果を伝えていた。
北京での中朝首脳会談とウラジオストクでの露朝首脳会談(労働新聞から)
北朝鮮の伝統的友好国は長い間、1位が中国で、2位がロシアだった。しかし、今では順位が入れ替わり、1位がロシアとなっている。それを端的に裏付けるのが金正恩(キム・ジョンウン)総書記の両首脳宛ての新年の挨拶と誕生日の祝電である。
「朝鮮中央通信」は例年1月初旬に金正恩総書記が外国の党首・国家元首及び個人に年賀状を出したことを伝えているが、今年は真っ先に名前が挙げられたのはロシアのプーチン大統領だった。それも「金総書記がロシア連邦のウラジーミル・V・プーチン大統領に新年祝賀の挨拶送った」と別格扱いで、電文の中身も紹介されていた。その他の首脳は2番目の習近平国家主席を含め全部名前だけが紹介されていた。ちなみに昨年は習主席、プーチン大統領の順だった。
もう一つの証左は、両首脳の誕生日への金総書記の祝電である。
金正恩総書記(朝鮮中央通信から)
今日、10月7日は朝鮮半島にとって歴史的な日になるかもしれない。北朝鮮で憲法が改正され、建国以来の悲願もあり、堅持してきた朝鮮半島(南北)の統一政策を放棄するだけでなく、韓国国民を同じ民族とみなさず、他国(敵国)民として扱うことを公式に宣言するからである。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は昨年末の労働党中央委第8期第9回全員会議(総会)での報告で「南北関係は敵対的な2国間関係で、韓国は敵国、交戦国である」と断じ、対南政策及び路線の転換を「憲法に明記すべき」と提案し、続いて今年1月15日に開催された最高人民会議(第14期第10回会議)での施政演説では「大韓民国は不変の主敵である」と強調し、南北関係を完全に遮断・断絶する政策を打ち出した。
金総書記はまた「共和国の民族歴史から『統一』、『和解』、『同族』という概念自体を完全に削除しなければならない」と述べ、これからは「三千里錦繍江山」とか「8千万民族」のような南北一体を表すような言葉を使わないだけでなく、憲法にある「北半部」や「自主、平和、民族大団結」のような表現を「削除すべきである」と強調していた。
石破茂総理と金正恩総書記(石破事務所と労働新聞から筆者キャプチャー)
小泉純一郎総理の訪朝(2002年9月)で7人の日本人拉致被害者の帰国が実現してから22年過ぎたが、以後、拉致問題は停滞したままで誰一人帰国できずにいる。その間、総理は10人替わった。
石破茂新総理は昨日(10月5日)の所信表明で拉致問題については「外交・安全保障」分野で取り上げていたが、拉致(北朝鮮)問題は日米、日韓、日中の次に言及されていた。
日本外交の優先順位を指しているならば、直近3人の歴代総理と比較すると、石破政権の拉致問題の優先順位は低いような気がしてならない。
人民軍特殊作戦部隊を視察する金正恩総書記(朝鮮中央通信から)
韓国もそうだが、北朝鮮も本当に単純だ。忍耐力がないのか、相手の挑発に直ぐに乗ってしまう習性がある。
北朝鮮が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の8月15日の「光復節」演説の時と同様に10月1日の韓国の「国軍の日」の軍事パレードを無視すると思いきや、黙っていられなかったのか、噛みついてきた。それも、初めて金正恩(キム・ジョンウン)総書記と妹の金与正党副部長が揃って尹錫悦政権を叩いていた。
北朝鮮は尹政権を批判する際には普段「ごろつき執権勢力」という表現を使うが、金総書記は10月2日に西部地区の人民軍特殊作戦部隊の訓練基地を視察した際に「尹錫悦傀儡が記念辞なるもので終始、反朝鮮の執念から脱せられず、我が共和国に対する被害意識から発した長たらしい対応意志で一貫した演説文を読み下したが、これは傀儡が抱えている安保不安と焦燥感を現したものである」と、珍しく尹錫悦大統領を名指して批判していた。
2016年4月に中国から集団脱北した北朝鮮レストラン従業員(JPニュースから)
今年8月に韓国では北朝鮮の民間人が黄海(西海)の漢江河口南北中立水域を歩いて韓国に脱北した事件と軍人1人が江原道・高城地域の軍事境界線(DMZ)を越え、脱北した事件が大きな話題を集めていたが、一昨日(10月1日)午後1時頃、「北朝鮮に戻りたい」との想いからバスをジャックし、北朝鮮に通じている京畿道坡州市の統一大橋を渡り、北朝鮮に向かおうとして脱北者が逮捕されるという衝撃的な事件が起きた。
逮捕されたのは2011年に脱北した30代の男性で、警察の取り調べに対してUタ―ン亡命の理由として「韓国で生活が苦しかった」ことと「北朝鮮にいる家族に会いたかった」ことを供述していた。
男には窃盗容疑の他に国家保安法違反の容疑が掛けられている。政府当局の許可なく北朝鮮に勝手に行くことは許されず、国家保安法(第6条)で禁じられている。韓国への脱北者は熱烈歓迎されるが、北朝鮮への脱南者は厳重に処罰される。
ロウハーニー大統領(当時)と握手を交わす金永南氏(労働新聞から)
イランの革命防衛隊がレバノンの親イラン派武装組織ヒズボラに対する軍事行動への報復としてイスラエルに向け約180発のミサイルを発射した。
イスラエルのネタニヤフ首相は即刻、「イランは過ちを犯した。その代償を払うことになる」と、報復を示唆し、これに対してイランは攻撃されれば「強力に反撃する」、とイスラエルを牽制していた。
仮に報復の応酬となれば、局地戦、あるいは全面戦争に発展しかねないが、その場合、両国は国土を接していないことから地上戦ではなく、空中戦の様相を呈することになる。
北朝鮮のICBM「火星17」(労働新聞から)
今日、10月1日は韓国国軍の日である。韓国軍は昨年同様に軍事パレードを行う。
軍事パレードでは昨年お披露目した弾頭ミサイル「玄武―4」に続いて今年はその2倍の破壊力を持つ弾道ミサイル「玄武―5」を登場させる。
「玄武―5」の弾頭は4.5トン級の超大型常用弾頭を装着した北朝鮮の新型戦術弾道ミサイル「火星砲―11タ―4.5」よりも2倍近い破壊力を持つ弾道ミサイルである。韓国軍が20〜30個あれば平壌を焦土化できると豪語している弾道ミサイル、それもバンカーバスターなので地下にある北朝鮮の最高司令部を壊滅することができる。
9月26日からスタートした「外国人観光客歓迎週間開幕式」(文化体育観光部配信)
日本同様に韓国にも多くの外国人が訪れているが、法制(法務)委員会に所属している首都圏出身の与党「国民の力」の宋錫俊(ソン・ソックチュン)が法務部から得た資料によると、韓国に不法に在留している外国人は昨年末基準で前年よりも1万2000人多い42万3675人に達していた。国内在留外国人約250万7000人のうち16.9%が不法滞在者である。
不法在留外国人の内訳は「ビザ免除」入国者が16万9000人(40.0%)と最も多く、続いて「短期ビザ」が8万7000人(20.5%)、「非専門就業」が5万6000人(13.3%)、「一般研修」が2万6000人(6.2%)、「観光ビザ」が2万1000人(4.9%)、そして「留学」目的が1万人(2.3%)となっている。
国別ではタイ人が最も多く14万5000人で全体の76.3%を占めていた。2番目に多いのが中国人で1万5000人(7.8%)。続いて、カザフスタン人(1万1000人)、ロシア人(7000人)と続いている。その他にマレーシア人(2000人)、米国人(2000人)、パキスタン人(1000人)、バングラデシュ人(1000人)などがいる。
ウラン濃縮施設で遠心分離機の説明を受けている金正恩総書記(朝鮮中央通信から)
韓国では北朝鮮の7度目の核実験が11月4日の米大統領戦前後にあるのではと噂されているが、今朝の韓国大手紙「東亜日報」は金正恩(キム・ジョンウン)総書記が9月に視察したウラン核施設は平壌近郊の「カンソン」地下施設であるとの記事を載せていた。
「金正恩が公開した核施設は平壌近郊の『カンソン』」との見出しの記事によると、韓国政府がそうした判断を下したようだ。
北朝鮮の国営通信「朝鮮中央通信」は9月13日に金総書記が核施設を訪れ、濃縮ウラン製造に不可欠な遠心分離機を見て回っているところを写真付きで公開したが、施設がある場所については明らかにしなかった。
金正恩総書記の妹、金与正党副部長(朝鮮中央テレビから)
金正恩(キム・ジョンウン)総書記の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長が昨日、久しぶりに談話を発表し、米軍が釜山の港に原子力潜水艦を入港させたことを皮肉たっぷりに批判していた。
金副部長の談話は7月14日に韓国の脱北団体の対北批判ビラ風船を批判する談話を出して以来、実に70ぶりである。
この間、韓国の脱北団体が運営するユーチューブ放送や北朝鮮批判媒体などが李雪主(リ・ソルジュ)夫人や秘書の玄松月(ヒョン・ソンウォル)党副部長との確執を伝え、金副部長の「失脚説」を盛んに流していたが、昨日の談話で健在であることが確認された。
労働新聞(9月24日付)1面トップ記事(労働新聞HPから)
今朝の北朝鮮の党機関紙「労働新聞」は1面トップにコロンビアで行われた2024年サッカーU20女子W杯で北朝鮮が決勝で日本を破り、優勝した記事を掲載した。
「労働新聞」の1面トップは金正恩総書記の動静を中心に労働党の主要行事で占められるのが恒例、かつ伝統となっているが、ICBM(大陸弾頭弾ミサイルの発射)や核実験などの軍事的成果や経済成果関連記事ではなく、スポーツ関連記事が1面トップを飾るのは前代未聞である。それも写真を何枚も掲載し、大々的に伝えていた。
「偉大な我が国の名誉を世界に轟かせた祖国の頼もしい娘ら」の見出しを掲げた記事は北朝鮮が準々決勝、準決勝で優勝候補のブラジルと米国を相次いで破ったこと、22日に日本と決勝で対戦し、「集団力」と「強い精神力」を発揮し、1−0で勝利したことを詳細に伝えていた。
北朝鮮の豊渓里にある核実験場(筆者作成)
韓国大統領室の申源G(シン・ウォンシク)国家安保室長は今朝、韓国の「聯合ニュースTV」に出演し、北朝鮮の核実験の可能性について「米大統領選挙(11月7日)の時期も含めて可能性は十分にある」と発言していた。
申室長はいつものように「北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)が決心さえすればいつでも核実験をできる状態を維持している」と述べた上で「いつやるかは戦略的有利不利を計算して決定するだろうし、その時期については米大統領選前後も含まれる」と答えていた。
正直、この程度の予想ならば、安保室長でなくても、一般の北朝鮮問題専門家やジャーナリストならば誰でも言えることだ。問題は2年前から韓国は何度も分析、予想、予告しては外していることである。
韓国で大ヒットした45年前の軍事クーデターを扱った映画「ソウルの春」のポスター
今の時代、また民主主義が定着した韓国で軍事クーデターや戒厳令はあり得ないとみているが、韓国の野党は本気で「あり得る」とみているようだ。
そもそも事の発端は、野党第1党の「共に民主党」(民主党)の李在明(イ・ジェミョン)代表が9月1日に与党「国民の力」の韓東勲(ハン・ドンフン)代表との党首会談の場で「最近、戒厳令(が発令される)という話が頻繁に出ている」と切り出したことによる。
李代表は「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が戒厳令の解除を国会が求めるのを阻止するため戒厳令の宣布と同時に国会議員を逮捕、拘禁することも計画しているとの情報も耳にしている」と、真顔で韓代表に語っていた。
朴東宣氏(2022年6月)(筆者撮影)
今からおよそ半世紀前(1970年代)に米国を震撼させた在米韓国人ロビイスト、朴東宣(米国名:トンソン・パク)氏(89歳)が昨夜(19日)亡くなった。
病死だが、ソウルの病院で息を引き取ると、政治家でも、財界人でも、また国民の誰もが知っている著名なスポーツ選手でも芸能人でもないのに「聯合通信」など韓国のメディアは速報で一斉に伝えていた。
朴東宣氏は一介の民間人であるが、民間人と言っても「普通の人」ではない。「武器商人」のサウジアラビアのアドナン・カショギ(2017年死去)と「原発商人」のユダヤ系ドイツ人、ショール・アイゼンベルグ(1997年死去)と並ぶ「世界3大ロビイスト」の一人と称された人物である。
新型戦術弾道ミサイルの発射に立ち会う金正恩総書記(中央)(朝鮮中央通信から)
日本ではあまり騒がれなかったが、昨日(18日)北朝鮮が平安南道の介川から発射した複数のミサイルは9月12日に発射された600mm砲(多連装ロケット)ではなく、新型戦術弾道ミサイル「火星砲―11タ―4.5」と改良型巡航ミサイルであった。
今朝の北朝鮮の国営通信「朝鮮中央通信」はミサイル総局が金正恩(キム・ジョンウ)総書記の立ち会いの下、「新型戦術弾道ミサイル『火星砲―11タ―4.5』の試射と改良型戦略巡航ミサイルの試射を成功裏に行った」と伝えていた。
「火星砲―11タ―4.5」の試射は7月1日に続き2度目である。
脱北団体による金正恩体制批判ビラ風船(自由北韓運動連合配信)
北朝鮮が執拗にゴミ風船を飛ばすため韓国当局がその対策に頭を痛めている。
韓国のメディアは北朝鮮がゴミ風船を飛ばし続けている理由について▲北朝鮮の人民に韓国への敵愾心を植え付けさせるため▲「南南葛藤(対北朝鮮政策を巡る国内の対立)を助長するため▲韓国が拡声器放送を行っているためなど様々な分析をしている。
北朝鮮のゴミ風船が首都ソウルに落下しているだけでなく、大統領室や国防部のエリアなどに落ち、また火災が発生し、航空機の離着陸などにも悪影響を及ぼしていることから止めさせるための強硬手段として北朝鮮問題や安全保障問題専門家の間では民間団体が行っている対北ビラ散布を政府次元で行い、平壌に散布する「心理戦」を展開すべきとの声が上がっている。
尹錫悦大統領と金建希夫人(大統領室から)
日本にはないが、韓国には独特の世論調査がある。権力者、権力及び権威機関への信頼度調査である。
韓国の時事雑誌「時事IN」は2009年からほぼ毎年「大韓民国信頼度調査」を全国の成人男女約1千人を対象に実施しているが、昨日(16日)発表された、「2024年信頼度調査」(8月25〜27日)は驚くべき結果となった。
現職の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の信頼度が史上最小値を記録し、初めて「国会」よりも下回った。
尹錫悦大統領(JPニュースから)
アジア太平洋の政治・安全保障問題を扱っているオンライン雑誌「ザ・ディプロマット」が13日(米国の現地時間)、「なぜ、尹錫悦大統領は人気がないのか」との見出しの記事を掲載し、尹大統領の支持率低迷の原因について独自分析を行っていた。
韓国の2大世論調査会社「韓国ギャラップ」と「リアルメータ」の最新世論調査では尹大統領の支持率はそれぞれ20%、27%を記録し、どちらも尹政権発足(2022年5月)以来、最低の支持率を記録していたが、韓国では不人気の理由は主に「医療」や「経済」政策、それに尹大統領の「コミュニケーション不足」や「独断的な性格」などが挙げられていた。
これに対して「ザ・ディプロマット」は不人気の理由として医師のストに加え、「野党との不毛の対立」や「南北(対北朝鮮)関係監理の失敗」、それに「言論弾圧」を挙げていた。上位3つは韓国の世論調査でも常にリストアップされているが、Cの言論弾圧は意外だった。
ショイグ前国防相を空港まで見送った金正恩総書記(朝鮮中央通信から)
プーチン大統領の側近であるロシア連邦安全理事会のセルゲイ・ショイグ書記長が9月13日、北朝鮮を電撃訪問していた。あっと驚く、電撃訪朝である。
ショイグ書記長はウクライナ戦争最中の昨年7月に国防相の時に一度訪問している。この時は北朝鮮が「戦勝記念日」と称している7月27日の朝鮮戦争停戦協定70周年の祝賀行事への出席という大義名分があった。しかし、今回はそうした大義名分もない。
また前回は、ショイグ訪朝直前に北朝鮮から「我が国を訪問する」との予告があったが、今回はそれもなかった。さらに、前回は2泊して帰国していたが、今回は日帰りで、金正恩(キム・ジョンウン)総書記と会うと、慌ただしく帰国した。
尹錫悦大統領(大統領室HPから)
世論調査会社の韓国ギャラップの最新世論調査(9月10〜12日実施)によると、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の支持率は2022年5月の就任以来、過去最低を記録した。
韓国ギャラップが全国成人男女約1000人を対象に9月10〜12にかけて行った世論調査の結果が今朝発表されたが、尹大統領の支持率は20%。前回(9月第1週)の23%よりもさらに3ポイントも下落していた。「不支持」は反比例し、70%と、前回よりも3ポイント上昇した。
大統領就任の1か月後に行った調査では尹大統領の支持は53%もあったので任期2年4カ月で33%も大幅減少したことになる。
建国記念日(9日)での演説で核戦力の強化を強調した金正恩総書記(労働新聞から)
米海軍と海兵隊による米韓合同上陸訓練(双竜訓練)が終了(9月7日)する前日に「鳴りを潜めている北朝鮮軍の出方が今後、注目される」と、予測していたが、北朝鮮が今朝、弾道ミサイルを平壌一帯から日本海(東海)に向け発射したようだ。
ミサイルの発射は2発発射された7月1日以来、実に73ぶりである。それでも日本列島を通過しなかったことから大きなニュースにはならず、騒がれることもなかった。毎度のことでどうやら無頓着となってしまったようだ。
韓国(合同参謀本部)の発表では午前7時10分頃に発射されたのは短距離弾道ミサイル(SRBM)でそれも「数発発射された」とのことである。
建国記念日に演説する金正恩総書記(朝鮮中央通信から)
金正恩(キム・ジョンウン)総書記は9日、建国76周年を党と政府及び軍幹部らと記念した席で演説し、水害復旧を含めた民生、経済全般について語ったが、国防部門では核問題について以下のように言及していた。
仁川市の野原に落下した北朝鮮のゴミ風船(仁川市消防署配信)
北朝鮮のゴミ風船が5日連続で韓国側に落下し、韓国はその対応に苦慮しているようだ。
ソウル市内にある以北5道委員会の「庁舎」(以北5道委員会HPから)
脱北者出身の「国民の力」の池成浩(チ・ソンホ)前議員(42歳)が「寄付金品法違反容疑で裁判に掛けられ、罰金刑(2千万ウォン)を宣告された」とのニュースが飛び込んできた。
池氏は北朝鮮の咸鏡北道会寧市生まれで1996年の食糧危機時に石炭を盗もうとして列車に轢かれ、左の手と左の足が切断されるなど重度の身体障害を負いながらも18年前に松葉杖をついて中朝国境を越え、中国経由で韓国に入国した。議員時代に訪米し、ホワイトハウスでトランプ大統領(当時)に面談し、脚光を浴びたことはまだ記憶に新しい。
池氏は北朝鮮人権団体「ナウ(NAUH)の代表をしていた2020年までに登録庁に届けず、国民から後援金(28億ウォン=約3億1565万円)を集めていたことが問題視され、罰せられたようだが、池氏の現在の肩書がなんと、咸鏡北道知事になっていた。先月、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領によって咸鏡北道知事に任命されていたとのことだ。
韓国が引いた北方限界背(NLL)と北朝鮮が引いた海上境界線(筆者作成)
北朝鮮が9月4日、5日と2日連続で韓国に向けゴミ風船を飛ばしていた。特に5日は午前と午後2度飛ばしていた。
韓国の脱北団体の対北宣伝ビラ風船に対抗して北朝鮮がゴミ風船を飛ばしたのは5月26日。それ以降、6月に6回、7月に3回、そして8月は10日の1回だけだった。北朝鮮は8月10日を最後にストップしていた。
その理由について韓国のメディアなどは金正恩(キム・ジョンウン)総書記をターゲットにした韓国軍の拡声器放送を止めさせるため「自粛しているのかも」とか「あまり効果がないから」とか、「物不足でゴミを集められないから」とか、あるいは豪雨に見舞われた平安北道や慈江道、両江道の「水害復旧に追われ、ゴミ風船どころではないのでは」と、様々な解説を流していたが、いずれも的外れだった。
救援物資を求め集った慈江道の被災者と姜鳳勲党書記(労働新聞から筆者キャプチャー)
昨晩、ケーブルテレビ向け放送「TV朝鮮」の夜9時のニュースをインターネットで見ていたら、アナウンサーが7月末に北朝鮮の地方都市、慈江道で発生した水害の「死者が3500〜4000人に達していた」と放送していた。他のメディアではどこも扱っていないので「TV朝鮮」の独自ネタのようだ。
「TV朝鮮」は北朝鮮の国営放送「朝鮮中央テレビ」とは何の関係もない。韓国の保守紙「朝鮮日報」系列のテレビ局である。
「朝鮮日報」は代表的な「反北」新聞である。それが故に北朝鮮からこれまでに何度も「爆破する」と脅迫され、韓国メディアの北朝鮮訪問取材が許されていた南北融和時代には唯一取材許可が下りなかったメディアとして知られている。
国会で野党議員の「戒厳令」関連質問に答える金龍顯次期国防長官(JPニュースから)
日本と自由、民主主義の価値観を共有しているはずの韓国で今時、「戒厳令」話が俄かに持ち上がり、与野党間で大きな論争となっている。
事の発端は、野党第1党の「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が9月1日に与党「国民の力」の韓東勲(ハン・ドンフン)代表との党首会談の場で「最近、戒厳令(が発令される)という話が頻繁に出ている」と切り出したことにある。
李代表は「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が戒厳令の解除を国会が求めるのを阻止するため戒厳令の宣布と同時に国会議員を逮捕、拘禁するすることも計画しているとの情報も耳にしている」と、真顔で韓代表に語ったそうだ。
釜山で隠居中の文在寅前大統領(JPニュースから)
日本は政権が交代しても新総理によって前総理が裁かれることはない。与党内での政権交代であっても、また野党への政権交代であっても「政治報復」は皆無だ。
しかし、韓国は事情が異なる。政権交代の度に前政権に対する追及が行われるのが慣例、伝統となっている。言わば、前政権の追及は韓国のお家芸である。
直近の例だけでも盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は李明博(リ・ミョンパク)政権下で不正疑惑を追及され、自殺に追い込まれ、その李大統領も朴槿恵(パク・クネ)大統領ともども文在寅(ムン・ジェイン)政権下で在任中の職権乱用や背任容疑を追及され、収監されてしまった。