2005年11月27日(日)

ブッシュの「金正日と会っても良い」発言

 韓国の日刊紙「中央日報」(11月23日付)が面白い記事を掲載していた。ブッシュ大統領が「金正日(総書記)と会っても良い」と、北京での胡錦濤主席との首脳会談で漏らしたそうだ。本音なのか、「会ってみたらどうか」と胡主席に勧められ仕方なく「リップサービス」として答えたのかは定かではない。

 金正日総書記がブッシュ大統領との米朝首脳会談を望んでいたのは公然たる事実。金総書記は平壌を訪問した小泉総理に「ブッシュ大統領と喉が渇れるほどデュエットしたい」と、ブッシュ大統領との仲裁を要請していた。しかし、昨年日米首脳会談の際に小泉総理から打診されたブッシュ大統領の返事は「ノー」。「ならず者」「暴君」とはとてもまともな話はできないと、金総書記への不信を募らせていた。

 拉致問題同様に、核問題でも実務レベルで交渉を重ねても大きな進展は期待できそうにもない。むやみやたらに時間が経過するだけだ。現に、当初12月再開でほぼ合意していた第5回6か国協議第2セクションも来年1月に持ち越しとなりそうだ。

 ブッシュ大統領の胡主席への返事が本音ならば、来年には米朝首脳会談が行われる可能性も否定できない。そうなると、場所は平壌か、ワシントンか、それとも北京か。いずれにしても、その鍵を握っているのは、12月に予定されている6か国協議の北朝鮮側首席代表の金桂寛次官の訪米だ。どのような対米メッセージを持参するのか、注目される。