2008年11月22日(土)

北朝鮮の南北陸路遮断発表

 北朝鮮は南北軍事会談の北朝鮮側代表であるキム・ヨンチョル中将(国防委員会政策室長)を通じて11月12日「来月1日から軍事境界線からのすべての陸路通行を厳格に制限、遮断する」と公式通告。また「南北関係が全面遮断など重大な時期に入っている」ことを忘れるな」と警告。
 北朝鮮はすでに10月2日、27日の二度の軍事実務者協議で@開城工業団地でのすべての南北協力事業と開城観光に重大な結果を招くA軍事境界線を通じた韓国側の通行を制限するB開城工業地区と金剛山韓国地区在留の韓国側人員の追放措置を取ると警告していた。
 金中将ら軍人6人が11月6日、開城を視察し、「撤収するのにどのぐらいかかるか」聞いていた。

          北朝鮮が問題にしている事項
「核の解決なくして開城工団事業の拡大は困難」(金夏中統一部長官発言、3.19)金泰栄合参議長の「先制攻撃発言」(核がありそうな場所を確認し打撃するかミサイル防御対策を希求し、我が地域に作動しないようにさせる、3月27日)
歴史教科書に主敵論復活、統一研究院発行の「北朝鮮理解2008」から「金正日」と呼び捨て(5.6日)米韓合同軍事訓練、金剛山観光客射殺事件(7月11日)、女スパイ事件の摘発、「6.15と10.4共同宣言」の否定、金正日政権打倒ビラ等を問題視。
3月29日 北朝鮮「謝罪しなければ、南北対話も軍事境界線の通過を遮断する」と警告
4月1日 労働新聞が李明博大統領の「非核・開放・3000」政策を猛烈に批判
4月3日 韓国軍の38度線通過不許可

@金剛山観光(193万人) 10月17日が金剛山観光開始10周年
1998年―1万人、2007年―35万人、2008月―20万人
現代峨山の損失額は800億ウォン(80億円)
※現在は現代峨山の職員25人を含め194人のスタッフが常駐している。
※日帰りー9千9百円、1泊2日―1万8千円、2泊3日―2万3千〜2万4千円

A開城観光(10万人突破)
現在、1日300人(外国人も含めて)が訪れている。
開城には観光管理職7人と韓国側ガイド30人が常駐している。
※日帰りコースー1万8千百円。※旅行客一人あたり100ドルを北朝鮮側に支払う。

B開城工業団地(2000年8月合意。03年着工)
現在79企業が入居。非武装地帯を毎日1千人の人員と600台の車両がソウルー開城を行き来している。
2004−08年8月現在累計で4億4千万ドル生産(このうち輸出額は8千7百万ドル)
※05−1,490万ドル、06−7,373万ドル、07年―1億8千万ドル