2012年11月15日(木)

中断した金剛山観光

 @金剛山観光(1998年11月開始、2008年7月11日中断)
▲1998年11月18日、海路による観光が開始。2003年から陸路観光に。2008年3月からマイカーによる観光も可能となる。
※日帰りー9千9百円(日本円)、1泊2日―1万8千円、2泊3日―2万3千〜2万4千円。観光客一人当たり、一定額の観光料金を北朝鮮側に支払うことになっており、2泊3日の場合の観光料金は80ドル。
▲観光客は1998年が1万人だったのが、2007年には34万8千人に達する。08年は7月11日に韓国人女性観光客射殺事件が発生し、観光が全面ストップしたが、事件が発生するまで観光客は約20万人。08年の目標は55万人。08年7月に中断するまでの過去10年間で延べ193万4千人が観光。
▲北朝鮮は07年、金剛山観光料として2、038万ドルの外貨収入があった。08年も上半期分(約20万人分)の観光代金として1,074万ドルを受け取っている。
 一人当たり平均56.3ドル(約5900円)支払う計算。下半期に24万−27万人ほどの観光客が金剛山を訪れる予定だった。08年内に金剛山観光が再開できなくなる場合、北側の経済的損害は1350万−1500万ドル(約14億3100万−15億9000万円)と推定
▲現代峨山は初期に観光の代価として6年間で9千832億ウォン(6億5千621億ドル)を金剛山観光につぎ込んできた。(その後、現代峨山は、実際に3年間で4億8千万ドル支払い、その後は観光客の数によって支払っていると訂正している)。この他に韓国観光公社などの外部投資が1億2千691万ドルある。
▲金剛山観光業は2004年まで赤字続きでしたが、2005年から黒字に転じ、07年の売上げは3千億ウォン(100億ウォンの営業利益)あった。
▲金剛山観光の中断で現代の損失額は800億ウォン(55億円)と推定されていた。
2010年4月28日
 社団法人の南北物流フォーラムのキム・ヨンユン代表は2010年4月28日、「金剛山刊行中断で韓国側が被る経済的損失は1兆8千778億ウォンになる」と明かした。
 ▲現代峨山の事業権及び施設への投資額が9億8千669万7千ドル(1兆51億ウォン。1ドル=1、120ウォン)と2千268億8千万ウォン▲観光工事及び離散家族面会所への投資額が1千879億9千万ウォン▲現代峨山の観光売上げ損失額が2千368億4千万ウォン▲金剛山現地業者売上げ損失額が938億6千万ウォン▲固城郡地域売上げ減少が272億2千万ウォン。

A開城観光(10万人突破)
現在、1日300人(外国人も含めて)が訪れている。
開城には観光管理職7人と韓国側ガイド30人が常駐している。
※日帰りコースー1万8千百円。※旅行客一人あたり100ドルを北朝鮮側に支払う。
2008年
2月25日 李明博大統領が第十七代大統領に就任。
3月19日 金夏中統一部長官「核の解決なくして開城工団事業の拡大は困難」と発言。
3月24日 南北協商事務所職員(11人)の強制退去。開城内の統一部職員撤収
3月27日 韓国政府 国連理事会で人権決議に賛成票。
4月1日  労働新聞が李大統領の「非核・開放・3000」政策を初めて批判。李大統領を「李明博逆徒」と呼称し、李大統領を本格的に非難。
4月3日  南北軍事会談で北が韓国軍の38度線通過不許可。
7月11日  金剛山で韓国人女性観光客が北朝鮮の兵士により射殺
7月18日  韓国政府は事件の真相究明まで@金剛山観光の中断A軍通信線改善のための装備や資材(31億ウォン)、金剛山離散家族面会所内部装備や部品の提供(総額41億ウォン)の中断A世界食糧計画(WFP)を通じた食糧支援の中断C最悪の場合、開城観光の中断などの方針を決定。
8月10日  金剛山観光地区在留の不必要な韓国側要員を追放
12月1日  開城観光中断と京義線陸路通行制限

※07年金剛山を訪れた観光客は計34万8263人で、現代峨山はその代価として北朝鮮に2038万ドル(約21億6000万円)を支払った。
08年も上半期に19万700人が訪問し、1074万ドル(約11億3800万円)の観光代価が北朝鮮に支払われた。1人当たり平均で56。3ドル(約5900円)支払った計算だ。
夏休みや紅葉のシーズンを迎える今年下半期に24万−27万人ほどの観光客が金剛山を訪れるものと見込んでいた。もし、年内に金剛山観光が再開できなくなる場合、北側の経済的損害は1350万−1500万ドル(約14億3100万−15億9000万円)に上ると思われる。
現代の損失額 08年7月―10月までの3ヶ月間で700億ウォン以上。