2020年4月5日(日)

 韓国の「コロナ感染」は収束に向かう? 2週間内に一日の感染者を50人以下に!

韓国の生活治療センター内の軽症者用の部屋(出所:韓国中央疾病対策本部)


 韓国の新型コロナウイルス感染者は前日よりも81人増え、累計で1万237人となった。

 韓国の感染者数は世界で17番目に、アジアでは中国に次いで2番目に多い。そして隣国・日本(3508人)よりも約3倍も多いが、新規感染者は4月2日が89人、3日が86人、4日が94人、そして5日が81人と4日連続で100人を割っている。

 韓国の一日の感染者は2月26日から3月7日までの約11日間をみると、29日に最多の916人を確認したほか、600人台が2回、500人台が5回、400人台が3回もあった。しかし、3月8日に300人台に落ちると、9日に200人台、10日に100人台、そして15日には76人まで下降した。

 二桁に減少した3月15日から4月5日までの間、三桁の100人台は7回あったが、最多が3月21日の147人で、150人を上回ることは一度もなかった。

 減少要因は集団感染を引き起こした大邱市と慶尚北道の新規感染者が日々減少していることにある。韓国の全感染者のうち大邱市と慶尚北道だけで全国の78,9%を占めている。

 一日の感染者数で最多の741人を記録したこともある大邱市(感染者6768人)の新規感染者は7人で、4月3日の9人に続いて再び一桁台だった。前日の4日は27人を確認したことでリバウンドが憂慮されていたが、再び一桁台に戻ったことから現地では安堵感が漂っている。

 また、大邱市に続いて全国で2番目に感染者の多い慶尚北道(1264人)も新規感染者は一桁の4人に留まった。直近の5日間は、7人、3人、4人、5人、2人と最小限に抑えられている。

 先月(3月)の29日から東京(891人)を下回った首都・ソウルは前日よりも24人増え、累計で552人となった。

  (参考資料:東京とソウルの感染者数が「逆転」へ!この1週間で東京226人 ソウル77人

 新規感染者が3月14日に一桁台の9人に落ち、一桁台は16日まで3日続いたが、17日に13人に増えてから一桁台は18日(3人)、23日(6人)、24日(4人)の3日だけで、後は二桁台である。それでも、最多は24人で、それよりも多かった日は一度もない。死亡者も依然としてゼロである。

 大阪(感染者387人)と比較される第2の都市・釜山の新規感染者はゼロで、3月31日の3人を最後に4月に入って一人も感染者が確認されていない。

 釜山市の感染者は累計で119人(死亡3人)に上っているが、今なお隔離治療中の感染者は30人で、すでに86人が完治し、退院している。

 国民に「今後15日間、最大限家に!」をスローガンに3月23日から4月5日まで集会や外出の自粛を求めた結果、感染者が減少したことから韓国政府は「社会的距離置き運動」の2週間延長を決定したが、この2週間に全国の一日の感染者数を50人以下に下げ、感染経路不明の新規感染者の比率も5%未満に抑えることを国民に約束し、協力を求めている。

 政府の目標とは裏腹に国民の間では欧米諸国からの帰国が相次いでいることや2日から選挙戦がスタートしたことから15日の投票日に向けて加熱すれば、感染者は減るどころか、増えるのではと憂慮する向きが多い。

  (参考資料:韓国の「新型コロナ感染」は日本よりも先に終息する?