2020年2月19日(水)

 台湾、マカオ、タイ、ベトナムに比べて急増する日韓はコロナウイルスの汚染地域なのか!?


 韓国の感染者は5日前の14日の時点では日本よりも1人少ない28人だったが、16日から18日にかけて海外渡航歴がなく感染経路が分かっていない3人の感染者が見つかり、本日(19日)また、新たに15人の感染が確認され、その数は46人と膨れ上がった。

 新たに感染が確認されたのは大邱を中心とした慶尚北道地域で、15人のうち10人は18日に31人目の感染者に指定された60代の韓国人女性とおなじ教会に通っていたことがわかった。この60代の女性は大邱市内の保健所で検査を受け、陽性が確認されていたが、国が指定した病院で隔離治療中にあった。

 女性が入院していた病院では即座に出入り禁止措置が取られ、また周辺の学校や公共施設もいずれも出入り禁止措置が講じられている。大邱女子高校は20日から26日まで校門を閉めることになった。

 また、韓国でも昨日、初の死亡者が出た。30代の韓国人男性で、先月3日間の日程で家族と共に中国・海南省を旅行していた。男性は新型コロナウイルスへの感染の有無を判定するウイルス検査で陰性だった。ソウル市内の自宅で意識と呼吸がない状態で発見され、死因は肺炎だった。陰性だったことからこの男性はコロナウイルス感染者の扱いにはなっていないようだ。

 韓国は日本で14日以降に感染が急速に拡大(14日=29人+クルーズ船218人、19日=73人+クルーズ船542人)したことから日本を中国、香港、マカオに続きウイルスコロナ感染地域に指定し、日本人入国者に対して中国人同様に検疫を強化することを検討していたが、韓国でも本日二桁の感染者を出し、日本並みの感染地帯となってしまったことで見送ることになりそうだ。汚染地帯に指定されれば、一般入国者とは異なる別途の入国ゲートを利用しなければならず、韓国国内の滞在先や連絡場所の確認などが義務付けられる。

 韓国は11日午前に28人目の感染者が確認されて以来、5日連続で感染者が発生しておらず、その後も1日1人という割合だったが、今日、1日で15人の感染者を出したことから状況が一変したようだ。

 横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船していた陰性の日本人乗客らは本日、下船後、公共機関を利用しての帰宅が許されたが、本日、大統領専用機で韓国に移送された6人の韓国人乗客と日本人配偶者(1人)は到着した金浦空港で一般客との接触を避けるためチャーター機用ターミナル内で発熱や呼吸器症状の有無などの検査を受けた。全員陰性で、感染が疑われる症状はなかったものの万全を期して国立空港検疫所の中央検疫医療支援センターの施設で米国人乗客同様に14日間、隔離生活を強いられることになる。

 韓国政府は「ダイヤモンド・プリンセス」には極度にナーバスになっており、全乗客の韓国入国を禁止する措置を取ることにし、このため日本政府に乗客名簿の提出を要請している。

 なお、日韓を除く、19日午前9時現在のアジア諸国での発症状況(2月2日→2月9日→14日→19日)は以下のとおり。

 中国  17205→37198→63851→74185人         
       (死者361→813→1380→2004人)

 シンガポール  16→33→50→81人

 香港  13→29→50→60人(死者1人)

 タイ  19→32→33→35人

 マレーシア  8→15→18→22人

 台湾  10→17→18→20人(死者1人)

 ベトナム  6→13→16→16人

 豪州  12→15→15→15人

 マカオ  7→10→10→10人

 中国を除くと、日本に続いてシンガポールが急増していることがわかる。また9日の時点ではシンガポールと同じ感染者(50人)の数だった香港が1日に2人の割合とペースが落ち、ベトナム、豪州、マカオではこの10日間、一人も感染者が出ていない。

  (参考資料:「新型肺炎」への日韓両国の対応を比較(第4弾) 死者と重症者ゼロの韓国 )