2020年7月6日(月)

 韓国人の対日感情は米国、中国、北朝鮮よりも悪い! 韓国の最新世論調査結果

GSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)の破棄を求めた韓国のデモ(主催団体提供)


 韓国の東アジア研究院(EAI)と成均館大学東アジア共存協力研究センター(EACC)及び大手紙・中央日報が世論調査会社「韓国リサーチ」に委託し、去る5月に実施した「2020年韓国人のアイデンティティ」調査(全国の有権者1003人を対象)によると北朝鮮を除く周辺国(日本、中国、米国の3か国)に対する韓国人の感情が悪化していることがわかった。

 この調査によると、周辺国の中では日本への感情が最も悪化しており、「敵対感」は前回(2015年に調査)の58.8%から71.9%と、13.1%も増加した。昨年7月に日本が発動した半導体素材輸出厳格化措置や輸出手続きで優遇対象とするホワイト国から除外したことが影響したようだ。日本への好感度は17.3%から9・9%とほぼ半減し、10%を切った。

 ちなみに昨年11月29日に世論調査会社「リアルメーター」が行った「日本は友邦か」の調査では「友邦ではない」が62.8%に達していたが、韓国人の対日感情が一段と悪化していることが窺える。

 北朝鮮への「敵対感」は前回(68.2%)よりも2.5%減少し、日本を下回った。朴槿恵保守政権下の5年前は南北関係が極度に悪化したこともあって北朝鮮に対する「敵対感」は日本よりも9.4%も高かったが、2018年に11年ぶりに南北首脳会談が実現したことが「敵対感」の減少に繋がったようだ。

 北朝鮮に対する認識は世代間で温度差があり、否定的に捉えている世代では20〜30代が最も多く47.5%。40〜50代も31.2%もあった。20代では北朝鮮を「他人」と見なしているのが24.4%もあった。一方、「兄弟」とみているのは40〜50代が最も多かったが、それでも22.7%しかなかった。

 日本同様に中国に対する国民感情も悪く、「敵対感」は16.1%から40.1%に跳ね上がった。当然のごとく、好感度は50.0%から20.4%と、29.6%も激減した。この5年の間で韓国人の対中感情が著しく悪化していることが窺い知れる。何よりも韓国のTHAAD導入をめぐる中国の経済制裁や韓国を軽んじる中国の大国意識への反発が底辺にあるようだ。

 日本や中国とは異なり、同盟国にある米国に対しても韓国人の国民感情が悪化していることも分かった。

 今回の調査では、米国に対する「敵対感」は前回の4.8%から10.2%と、2倍以上も増えていた。「友好的な感情」は77.3%から63.7%に13.6%も低くなった。

 周辺国との今後の関係に関する問いについては、韓国は安全保障では米国に、経済では中国に依存しているが、米中の「冷戦」下にあって韓国が取るべき選択としては一方に偏らない「バランス外交」を求める声が前回(64.2%)とほぼ同じ63.9%。韓国人の3人に2人は文在寅政権の、米国にも中国にも与しない「均衡的態度」を支持している。

 中国の存在が大きくなったことから外交にも「バランス」感覚が求められているが、韓国は伝統的な「親米国家」である。その証に「米国との関係を強化しなければならない」との声は前回の22.7%から24.9%と上昇している一方、中国との関係強化を求める声は13.1%から11.1%nに減少している。

 米韓関係への対応は時代の趨勢と共に韓国内でも二分されており、進歩層では米国と距離を置く「独自外交」を求める声が39.0%あったのに対して保守層では「独自外交」は17.2%しかなく、62.2%が「米韓同盟の強化」を求めていた。

 今後10年内の韓国の国益にとって最もリスクになる要因に関する設問では「伝染病」が1位で66.2%、続いて「北朝鮮の核保有」(55.5%)、「地球温暖化による環境汚染」(55.2%)となっていた。「伝染病」は「新型コロナウイルス」の発生により前回の調査時よりも21.8%ポイントも上昇していた。

 なお、北朝鮮の核放棄の可能性については韓国人の90.2%が「放棄しない」と悲観的に捉えていた。

  (参考資料:韓国メディアは日本政府の「韓国のG7参加反対」をどう伝えているのか?