2020年3月2日(月)

 5日連続で5百人台の感染者を出し、4千人を突破した韓国の国民向け予防策

文在寅大統領が主宰した新型コロナ感染対策会議(出所:青瓦台)


 新型コロナウイルスの国内感染者の数は日本では254人に上った。死亡者も前日よりも1人増え、5人となったが、回復者は8人増え、42人。韓国よりも12人も多い。

 韓国は、中央防疫対策本部の発表によると、2日午後4時現在、韓国の感染者は延べ4千335人に達した。日本の17倍の数だ。

 4千355人のうち、3千705人までが集団感染が発生している大邱(3千81人)と慶尚北道(624人)に集中しており、首都のソウル市と釜山市は91人、88人と三桁に達してない。

 死亡者は26人で前日より6人も増えた。男女別では男性16人、女性10人で男性の方が多い。

 年代別では60代と70代が7人と最も多く、続いて50代(5人)、80代(4人)の順になっている。一番若い年代は30代(1人)で、最高齢者は90代(1人)である。また、全快し、退院した患者は1人増え、30人となった。

 韓国の検査件数は延べ10万5379人(感染確定者数を除く)、陰性判定は7万1580人、検査中は3万3799人である。

 韓国政府は新型コロナウイルスの感染を予防する対策として国民に対して次のような呼びかけを行っている。

 ▲一般国民に対して

 ・石鹸で手を奇麗に洗う。

 ・咳をする場合、袖で口と鼻を押さえる。

 ・手を洗わないまま目、鼻、口に触らない。

 ・医療機関を訪問する時は必ずマスクを着用する。

 ・人が多くいる場所に行くのを自制する。

 ・発熱や呼吸器症状がある人との接触を避ける。

 ▲リスクの高い人(妊婦、65歳以上の高齢者、慢性疾患者)に対して

 ・人が多く集まる場所に行くのを自制する。

 ・不可避に医療機関を訪問する時や外出の時は必ずマスクを着用する。

 ▲自宅隔離対象者の家族及び同居人に対して

 ・隔離対象者と最大限に接触しない。

 ・老人、妊婦、幼児、慢性疾患者、ガンを患っている人など免疫力が低下している人は接触を禁じる。

 ・訪問客を制限する。

 ・やむを得ず隔離対象者と接触する場合はマスクを着用し、2メートルの距離を置く。

 ・自宅隔離対象者と独立した空間で生活する。

 ・水と石鹸、ハンドソープを使ってよく手を洗う。

 ・隔離対象者と生活用品を区分して使用する。

 ・隔離対象者の衣類や寝具類は別途選択する。

 ・食器類も分類する。きれいに洗う前に他の者が使用しない。

 ・テーブルやドアのノブ、キーボードなど手で触るところは頻繁に拭く。

 ▲新型コロナ感染流行地域住民に対して

 ・外出及び他の地域への移動を自制する

 ・隔離者は医療関係者や防疫当局の指示に従う。

 ▲症状(発熱や咳、倦怠感など)のある人に対して

 ・登校や出勤せずに外出を自制する

 ・自宅で十分に休息をとり、3〜4日経過を観察する。

 ・38度以上の高熱が続き、症状がひどくなった場合はコールセンターもしくは保健所に問い合わせるか、選定された診療所に行って診療してもらう。

 ・医療機関に行く時は自家用車を利用し、マスクを着用する。

 ・診療する人に海外旅行歴や呼吸器重症者との接触の有無を知らせる。

 ▲幼稚園や学校に対しては

 ・幼稚園、小中高校の開校を3月23日まで延期する。

 ※教育部は2月23日に3月2日の開校を3月9日まで一週間延長すると発表したばかりだ。

 ・大学は新型コロナ感染状況が安定するまで登校を自粛し、オンライン授業に切り替え自宅での授業を奨励する。

  (参考資料:新型コロナ感染者4千人に迫る韓国 検査を徹底すれば日本も韓国の二の舞に? )