2022年3月4日(金)

 韓国大統領選挙 次期ファースト・レディーは? 大統領候補夫人の全比較

尹錫悦候補の金建希夫人(左)と李在明候補の金恵景夫人(右)(ファンサイトから)


 韓国大統領選は野党第1党の「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソッキョル)候補と第2野党の「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補が土壇場で一本化したことで三つ巴から事実上、与党「共に民主党」候補の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事対野党統一候補の尹錫悦前検察総長の一騎打ちとなった。

 各種世論調査では尹候補が李候補を5%前後リードしているが、コロナ感染拡大(昨日の新規感染者約26万8853人、死亡者186人といずれも過去最多)で保守支持層が多い60代以上が投票所に行かず、投票率が前回(77.2%)を下回れば、国会(300議席)で180議席、大票田の首都・ソウルで市議会議員49人のうち41人、区長25人のうち24人を占めている与党の組織票が生かされ、李候補の逆転もあり得なくもない。

 現状は逃げる尹候補、追う李候補というレース展開になっているが、両候補とも1票でもより多くの支持を得るためネガティブキャンペーンも含めあの手この手の戦術を駆使しているが、奇遇にも二人とも最も頼りとなるはずの夫人を表に出さず、選挙を戦っている。

 有権者の半数を占める女性票を得るには夫人の「内助の功」が大きいが、李候補の夫人、金恵景(キム・ヘギョン)氏は選挙戦序盤では夫と二人三脚で遊説していたが、知事夫人時代の公私混同疑惑が表面化すると、閉じこもってしまい、尹候補の夫人、金建希(キム・ゴンヒ)氏は選挙前から経歴詐称や不正な資産運用疑惑などが問題にされ、昨年12月に謝罪会見場に姿を現した以外は一度も表舞台に登場していない。

 様々な疑惑やスキャンダルを抱えていることもあって李候補も尹候補も「大統領に相応しくない候補」とか「好ましからぬ候補」と言われているのは周知の事実である。従って、今回の大統領選挙は「より良い候補を選ぶのではなく、より悪くない候補を選ぶ選挙」と称されているが、大統領夫人も夫に劣らずスキャンダルにまみれていることから夫人に対しても「どっちもどっち」とのネガティブな評価が定着している。それでも、夫が当選すれば、自動的に「令夫人」(ファースト・レディー)となるのでとりあえず二人の大統領候補夫人を比較してみる。

年齢   金恵景55歳(1966年10月生)夫(57歳)とは2歳違い

      金建希49歳(1972年9月生) 夫(61歳)とは12歳違い

出身   金恵景 ソウル

      金建希 ソウル

原籍   金恵景 忠清北道(忠州)

      金建希 ソウル (2008年に「金命新」から改名)

結婚   金恵景 25歳の時(1991年3月)

      金建希 39歳の時(2011年5月)

子供   金恵景 2男1女

      金建希 いない

学歴   金恵景 淑明女子大学卒(音楽・ピアノ科)

      金建希 淑明女子大学卒(美術教育修士)及びソウル大経営専門大学院卒

宗教   金恵景 キリスト教(プロテスタント)

      金建希 仏教

現在   金恵景 専業主婦

      金建希 コンテンツ会社代表

資産   金恵景 10億ウォンのマンション(夫の資産は約22億ウォン)

      金建希 約69億ウォン(夫の資産は約8億4千万ウォン)

疑惑   金恵景 公務員私的利用の公私混同疑惑 公金流用疑惑

      金建希 学歴・経歴詐称 株価操作疑惑 税滞納疑惑 

ファンサイト会員数 

      金恵景 34106人(2022年1月29日開設)

      金建希 78812人(2021年12月19日開設)

世論調査 「夫人の問題はどちらの候補によりリスクか?」(国民日報3月4日)

      金恵景 41.1%

      金建希 43.0%

(参考資料:韓国大統領選のジンクス通りならば野党の尹錫悦候補が当選か!)