2025年8月10日(日)
統一教会から金品授受の容疑で韓国の元与党No.2に懲戒案が出される
「国民の力」前院内総務の鄭性東議員(「JPニュース」から)
李在明(イ・ジェミョン)政権の与党「共に民主党」は統一教会(世界平和統一家庭連合)から金品を授受した疑惑を持たれている野党に転落した元与党「国民の力」のNo.2(院内総務)だった権性東(クォン・ソンドン)議員に対する懲戒案を8月8日、国会倫理特別委員会に提出した。
懲戒理由として▲宗教団体から政治資金を授受し、民主主義の根幹である政党政治を毀損した▲政治資金を2022年の大統領選挙に使用した▲政教分離の原則に反したことなどを挙げている。
権議員と教団との関係について教団の元幹部、尹英鎬(ユン・ヨンホ)前世界本部長の検察への供述やマスコミの取材で次のような疑惑が指摘されている。
▲尹英鎬前本部長は2022年1月5日に汝矣島にあるレストランで「大きいのを1枚」(1億ウォン)を尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領選挙対策総括本部長だった権議員に手渡した。
▲権議員が2022年2月と3月に京畿道加平郡雪岳面にある教団の総本山を2度訪れ、韓鶴子(ハン・ハッジャ)総裁から金品が入ったショッピングバックを貰い、その際、権議員は深々と頭を下げ、礼をした。
▲尹錫悦大統領候補が2022年2月13日に教団行事の「朝鮮半島平和のためのサミット2022」に出席した。
▲大統領は当選した尹錫悦次期大統領が2022年3月22日に権議員が仲介し、尹前本部長と1時間面談した。
▲尹前本部長が2022年11月に「国民の力」の代表選に意欲を示した権議員の支援に乗り出した(最終的には権議員は代表選出馬を辞退する)
▲尹前本部長が2024年3月9日に権議員に500万ウォンを献金した。
▲権議員が2024年6月22日に尹前本部長が主催した「コリアドリームフェスティバル青春ニューラン2024年」に出席し、祝辞を述べた。
これ以外にも鄭議員はラスベガスカジノ疑惑などに関する捜査当局の情報を教団に事前に流した疑いを掛けられている。
権議員は今回、特検で取り調べを受けた尹前本部長に電話を掛け、何を聞かれたのか質していたそうだが、キーマンの尹前本部長は特検の事情聴取に「全ての重要事項は韓総裁の意思を最優先に決定されており、自らの行動も韓総裁の意思に従ったものである」と供述している。一方、これに対して教団側は「尹個人の私的な動機と行動に過ぎず、教団は一切関わっていない。尹前本部長の発言は事実ではない」と反論している。
今回、権議員の懲戒案を提出した民主党の朴商赫(パク・サンヒョク)院内疎通首席副代表は「政党民主主義を守り、国会が国民の信頼を回復するための措置である」と説明しているが、「国民の力」は株借名取引疑惑で法制委員長を辞任し、「共に民主党」から除名された李春錫(イ・チュンソク)議員への世論の批判や追及を交わすための仕打ちとして反発している。
国会倫理特別委員会で審議され、本会議に上程されれば、国会議員の3分の2の賛成票で権性東議員は除名されるが、倫理特別委員会は与野党が人数構成で対立しており。まだ運営されていない。また、国会議員定数300のうち「国民の力」の所属議員は108人いるので少なくとの8人が造反しなければ、「共に民主党」提案の懲戒案は可決されないことになる。
「国民の力」の院内首席副代表の宋彦錫(ソン・オンソク)議員は「民主党はすでに離党した議員を除名したが、まるで『牛を失ってから牛小屋を直す』ような処分だ。重要なのは党籍ではなく、『李春錫ゲート』と呼ばれる国家規律紊乱犯罪の実像を明かにすることにある」として株借名取引疑惑を捜査する特別検察法を発議し、他にも手を染めている者がいないのか大統領室を含め調査することを求めている。
(参考資料:旧統一教会に続いて韓国でコロナを蔓延させた宗教集団「新天地イエス教会」も尹錫悦前大統領を支援していた)