2025年8月18日(月)
米韓合同軍事演習がスタート! 北朝鮮は対抗措置を取るのか
一昨年9月2日に発射された北朝鮮の長距離戦略巡行ミサイル(労働新聞から)
北朝鮮が対抗措置を警告していた米韓合同軍事演習(「乙支フリーダムシールド」(UFS)が始まった。
演習は1万8千人の韓国軍を含め米軍も投入され、8月28日まで行われる。コンピュータシミュレーション指揮所演習(CPX)と40件ある野外機動訓練(FTX)のうち半数がこの期間に実施され、残り20件は9月に実施される予定である。
北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)総書記のスポークスマンでもある妹の金与正(キム・ヨジョン)党副部長が7月28日に「(韓国は)またもや我々の南の国境越しでは侵略的性格の大規模合同軍事演習を連続的に強行する」と不満を表したのに続き、努光鉄(ノ・グァンチョル)国防相が8月11日に「我が武装力は確実で断固たる対応態勢で米韓の戦争演習騒動に備え、自衛権レベルの主権的権利を厳格に行使する」と、対抗措置を示唆していた
金副部長は8月14日にも再度談話を出して、韓国がFTXの演習の半分を9月に延期したことについて「調整だの、延期だのと言って緊張緩和に関心でもあるかのように見せかけようと躍起になっているが、それは評価されるようなものではない」と、一蹴していた。
では、北朝鮮は予告通り対抗措置を取るのだろうか?取るとすれば、どのようなことをするのだろうか。
昨年のUFSは一日遅れの8月19日に始まったが、金総書記は演習期間中の8月24日に国防科学院無人機研究所が行った各種の無人機性能試験を指導し、27日にはロシアに輸出用の240mmロケット砲兵器システムの検収試験射撃を視察しただけだった。所謂、北朝鮮お得意のミサイル発射はこの期間中は一度もなかった。ミサイル発射が再開されたのは9月12日からでそれも短距離弾道ミサイル(実際は600mm多連装ロケット)を複数発射しただけだった。
しかし、米国が演習に戦略爆撃機「B―1B」や「B―52H」を投入すれば、事情は異なる。
一昨年の軍事演習(8月21ー31日)の時は24日に5月に初めて発射して失敗した軍事偵察衛星の再発射のみにとどめていたが、「B―1B」が30日にグアムから飛来し、韓国空軍と合同でデモンストレーション飛行すると、北朝鮮はその日のうちに人民軍西部地区戦術核運用部隊が西岸付近から北東方向に向けて弾道ミサイルを2発発射し、演習終了後の9月2日には金総書記の立ち合いの下で人民軍西部地区戦略巡航ミサイル運用部隊が戦術核攻撃想定発射訓練と称して長距離戦略巡航ミサイルを2発発射していた。
長距離戦略巡航ミサイルは北朝鮮の発表では「清川江の河口から黄海(朝鮮西海)に向け発射され、1500キロの距離に相当する8の字の軌道を約2時間飛行し、目標に設定した島の上空の高度150メートルで空中爆発させ「核打撃の任務を正確に遂行した」としている。
北朝鮮は5月22日の巡行ミサイルを最後に下半期にはミサイルに手を掛けていないが、仮にミサイルを発射すれば、約3か月ぶりとなる。