2025年1月19日(日)
哀れ!大統領公邸からソウル拘置所に勾留された尹大統領の「処遇」
ソウルの拘置所に移送される尹錫悦大統領(韓国合同取材団配信)
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は「公捜処」(高位公職者犯罪捜査処)の逮捕は不当とする請求がソウル西部地裁で棄却される19日早朝2時半まではソウル郊外(京畿道義王市)にある拘置所の中の待機室(6畳一間)に身を置いていた。
待機室では囚人でも未決囚でもないため身体検査も免除され、私服のままでいられた。しかし、請求が棄却された瞬間、未決囚扱いとなり、一般の未決囚や受刑者同様に入所のための正式な手続きを踏む羽目となった。顔写真を撮られ、体の隅々までボディーチェックされ、番号付きの未決囚の服を着用せざるを得なかった。これからは「大統領」ではなく、囚人同様に番号で呼ばれることになる。
用意された独房のスペースは約10平方メートル(3坪)。床暖房となっており、洗面台に便器、それにテーブル兼食卓と小さな者置台とテレビが設置されている。ベッドはなく、自分で布団を敷いて寝る。窓は鉄格子となっている。
食事は部屋の中で一人で取り、食べ終わったら洗面台で食器を洗って、設置場所から返納する。
起床は早朝6時で、就寝は午後8時。シャワーは他の未決囚と共有となるが、かち合わないように配慮されるようだ。
未決囚とはいえ、大統領であることには変わりなく、弁護人の接見は許されており、また取り調べを受けるため「公捜庁」や裁判所に移動する時には大統領警護員によって護衛される。但し、移動手段は大統領警護室の車ではなく、他の未決囚同様に法務省が用意した護送車に乗らなければならない。
尹大統領はこれから10日間、車で30分のところにある京畿道の政府果川庁舎にある「公捜処」で捜査を受けることになるが、黙秘権を行使するなど「公捜処」の捜査を全面的にボイコットしていることからこれからも「公捜処」に出向くことはなさそうだ。実際に今日も(19日)午後2時からの調査を拒否している。このままでは「公捜処」は強制連行して調査を受けさせるか、それとも自ら拘置所に行って「出張調査」をするほかないようだ。
尹大統領がこのまま拘置所に「籠城」するようだと、気になるのは食事だ。
尹大統領の金建希(キム・ゴンヒ)夫人へのプロポーズの言葉が「生涯、貴方のために料理をつくってあげます」は有名な話だ。尹大統領は料理好きとして知られており、夫人や来客のため腕を振るうこともしばしばで、大統領選挙の時はテレビ番組で料理の腕前を披露したこともある。
尹大統領自身も大食漢で、酒豪だ。
「公捜処」や検察に出頭すれば、即ち外出すれば、大好きなキムチチゲなど出前も注文できるが、拘置所から一歩も出ないとなると、拘置所で出されるものを食べるほかない。もちろん、大好きなアルコールは禁止だ。尹大統領にとっては尋問よりも何よりもきついであろう。
ちなみに、最初に泊まった日の翌日(木曜日)に出された朝食はシリアルとゆで卵、それに牛乳とミカンだった。お昼はジャージャソースに中華麺、たくあんに白菜キムチで、夜はテンチャンチゲに肉の炒め煮と、それにサラダと白菜キムチで、1食1700ウォン前後だった。