2025年7月19日(土)

 統一教会総本山の家宅捜査でウォン、円、ドルの札束が発見 信者の献金額は日本は韓国の約16倍

京畿道加平にある天正宮(「SBSテレビ」から)

 失脚し、収監の身にある尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の夫人、金建希(キム・ゴンヒ)氏の疑惑を捜査している特別検察官チーム(特検チーム)が昨日(18日)行った旧統一教会(世界平和統一家庭連合)への家宅捜査はかなり大がかりだった。

 特検チームと護衛の警察官らが大挙京畿道加平郡雪岳面にある教団の総本山に到着した時は夏の修練のため修練院に来ていた教団信者ら100人ぐらいが聖堂のある天苑宮正門前に集結していた。

 「すべての修練性の皆さんはチームの区別なく今すぐ、天苑宮に上がってきてください」との日本語による呼びかけもあったことから日本人信者も相当数含まれていたものとみられる。教団からは事前に「家宅捜査に来たら、体を張って守ろう」との指示が出ていたようで信徒らは野外で「特検から韓鶴子(ハン・ハッジャ)総裁を守ろう」と祈りを捧げていた。

 家宅捜査は午前7時に始まり、夜まで続いた。韓鶴子総裁が居住している山の中腹に位置する天正宮、世界平和統一家庭連合の事務所及び関係者の家など10数か所が家宅捜査の対象となった。

 韓国の各メディアは家宅捜査を大々的に取り上げていたが、その中で衛星放送やケーブルテレビ向けに放送を行っている「中央日報」系のテレビ放送局「JTCB」の「秘密の部屋を補足」のヘッドラインニュースがひと際目を引いた。

 「韓総裁の内室を捜索していた特検が該当階のあちこちで隠れた空間を発見。そこには高級ブランドバッグや札束が散在していた。韓国ウォンだけでなくドルも円もあった。別の部屋に様々な種類の貴金属品が保管されていた。特検は現金と貴金属は押収しなかった」

 特検チームは竜山にある世界本部事務所も家宅捜査を行い、会計資料を多数確保したようだ。世界本部は金夫人に「コンジン法師」と呼ばれるチョン・ソンベ氏を通じて6000万ウォンのネックレスと1000万ウォンのシャネルバッグを渡した当事者、尹英鎬(ユン・ヨンホ)元本部長が務めていたところである。

 入手先を明らかにしていないが、「JTCB」はまた、教団に入ってくる現金(寄付金)関連会計資料まで入手し、単独報道していた。

 「JTCB」はこの関連会計資料について「教団が韓国国内で集めた現金は年平均200億ウォン程度なのに対して日本からの現金は3300億ウォン」と報じていた。

 金夫人への贈り物の資金の出所を追跡している特検チームはソウル麻浦にある統一教会財団も昨日、家宅捜査していた。おそらく教団の全体の資金の流れを把握する計画のようだ。

 特検チームは金夫人以外にも尹錫悦政府関係者らにも教団の資金が流れていないか捜査しているが、特検チームはこの日、尹錫悦政権時代に与党「国民の力」のNO.2(院内総務)だった権性東(クォン・ソンドン)議員の国会会館内事務所と選挙地盤である江原道江陵の事務所にもほぼ同時に家宅捜査に入っていた。

 江陵の事務所の家宅捜査は朝8時半から始まり、終わったのは午後6時頃で、9時間半にも及んだ。どうやら権議員は教団のプロジェクトに協力し、金品を授受したとする政治資金法違反容疑が掛けられているようだ。

 特検チームは家宅捜査で押収していた「コンジン法師」の携帯電話から2023年3月の「国民の力」の党代表選出大会を前に党代表選出馬を検討していた権議員を当選させるため尹英鎬(ユン・ヨンホ)元本部長が信者らを入党させ、介入しようとした動きを掴んでいるようだ。

 報道によると、尹元本部長2022年11月頃「コンジン法師」に電話をして、「来年の党大会にはどのくらいの規模が必要か?『尹心』(尹大統領の意中の人物という意味)は正確には誰か?」と聞くと、「コンジン法師」は「『尹心』は間違いなく、権である」と答えていたそうだ。

 この日、特検チームは家宅捜査令状の中ですでに5月23日に出国禁止措置が取られている韓総裁を特定経済犯罪加重処罰などに関する法律上の斡旋収載嫌疑の被疑者としてみなしていた。加えて財政局長と旧統一教会の最上位行政組織である天武院(統一教最上位行政組織)の中央行政室長、李某氏も被疑者とみなし、別途検察に出頭させて取り調べるようだ。なお、ラスベガス賭博疑惑は今回の強制家宅捜査の対象には含まれなかった。

 教団側は一連の疑惑について「事実無根」と全面否定しており、家宅捜査も「不当」と抗議している。

(参考資料:韓国でも旧統一教会は絶体絶命のピンチ 韓鶴子総裁にも司直の手が伸びる!)