2025年7月21日(月)

 韓国のメディアは参議院選挙で躍進した参政党をどうみているのか?

 韓国のメディアは参議院選挙の大勢が判明した今朝、いずれも国際ニュースの中で伝えていた。

 テレビは速報で、また新聞もインターネット版で速報で扱っていたが、その多くが日本の報道を引用し、連立政権与党の敗北と野党「国民民主党」と「参政党」の躍進にスポットを当てていた。

 注目の参政党については選挙結果を伝えた「BBC」や「フィナンシャル・タイムズ」など英国のメディアは「極右」のレッテルを貼っていたが、では韓国メディアの扱いはどうなのか? 

 幾つか代表的なメディアの報道を取り上げてみると、テレビ、通信社は以下のとおりである。

 「MBC」ニュース(「日本の連立与党過半に失敗・・・極右政党躍進」)

 「『日本人ファースト』の突風を起こした参政党は13議席の獲得に成功し、単独で方案提出が可能となった」と客観的に伝えていたが、見出しでは「BBC」同様に「極右」の烙印を押していた。

 「KBS」ニュース(「日本の連立与党過半に失敗・・・日本の政界視界ゼロ」

 参政党について「『日本人ファースト』を掲げ、保守傾向の有権者を攻略した参政党は1議席から13議席と党を大きくした」と報じ、「右翼」や「極右」の冠はなかった。

 24時間ニュース放送チャンネルの「YTN」(「日本の与党 参議院過半数維持に失敗・・・石破責任論で政局激浪不可避」)

 「『日本人ファースト』を叫び外国人規制を露骨に強調していた参政党が既存の1議席から最大で22議席獲得するものと予想される」と伝え、「外国人規制を露骨に強調していた」参政党との枕詞が付けられていた。

 一方、通信社の「聯合ニュース」は「日本の与党参議院でも過半崩壊・・・石破退陣論で国政動力に『打撃』」との見出しの記事で「参政党の急浮上で日本の民心の右傾化の流れも確認された」と書いていた。日本では李在明政権の誕生で韓国が左傾化するのではとの危惧があるが、韓国は逆に日本の右傾化を憂慮していることが浮き彫りとなった。

 では、大手新聞はどうか?

 代表的な保守紙の「朝鮮日報」は「右翼参政党、反外国人『日本人ファースト』突風・・・自民党の足を引っ張る」との見出しの記事で参政党の存在について以下のように少し長めに書いていた。

 「自民党が計算できなかった題目は『日本人ファースト』を掲げた強硬右翼参政党の浮上だった。米国や欧州に吹き荒れている外国人情緒が日本列島に上陸し、これに便乗した強硬右翼政党が伝統的保守有権者の相当数を吸収したことでそうでなくてもよろよろしていた自民党に決定打となってしまった」

 韓国の進歩派から「親日」とのレッテルを貼られている「朝鮮日報」が参政党に「強硬右翼」との表現を使っているのは興味深い。

 同じく保守紙「東亜日報」もまた「石破総理退陣危機・・・執権連立政権参議院過半崩壊」の見出しの記事で参政党について「強硬保守」との形容詞を付けていた。

 最後に進歩紙「ハンギョレ」の記事を取り上げてみる。「ハンギョレ」は「朝鮮日報」とは真逆に李在寅(イ・ジェミョン)政権を支持している代表的な新聞である。

 「日本の与党、参議院過半確保失敗・・・退陣拒否石破揺らぐ」の見出しの記事で以下のように書いていた。

 「選挙前に僅か2議席だった参政党は一瞬にして14議席を獲得するなど突風を起こした。参政党は今回の選挙で『日本人ファースト』のスローガンを全面的に掲げ、日本人のための政党であることを打ち出した。神谷代表は18日の選挙遊説で韓国人を卑下する表現を使い物議をかもしていた」

 保守紙と異なり、レッテルは貼っていなかったものの神谷代表が韓国人を卑下する表現を使ったことで参政党が「反韓政党」であることを暗に匂わしていた。

 おそらく明日には参政党の躍進を社説で取り上げるところも出てくるとみられるが、どのように批評するのか、今後の日韓関係を占う意味でも興味津々である。