2025年3月13日(木)
韓国にとって「最も危険な指導者」のトップはトランプ大統領 プーチン大統領は?最新世論調査で判明
シンガポールで金正恩総書記と握手するトランプ大統領(朝鮮中央通信から)
韓国のメディアと言えば、日本では「朝鮮日報」や「ハンギョレ新聞」、「中央日報」などの新聞媒体や「聯合ニュース」、「KBS」、「MBC」などの通信、テレビぐらいしか知られていないが、韓国にはインターネット媒体を含めニュースを配信するメディアはごまんとある。
「KPIニュース」もそのうちの一つである。文在寅(ムン・ジェイン)前政権下の2018年7月に保守、進歩どちらにも組せず、公正の看板を掲げ、事実に基づいて真実を追求することをモットとして設立された媒体である。
新興メディアだが、扱うニュースは国内問題(政治、経済、産業、社会、文化など)から国際問題など多岐にわたっており、他の大手メディアと遜色がない。しばしば世論調査も行われ、その結果については他の媒体にも引用され、報じられている。
韓国のメディアは昨今、競って世論調査会社に委託し、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾裁判や次期大統領選挙関連の調査を行っているが、そうした最中、「KPIニュース」は一味違う、実に興味深い世論調査を行い、その結果を昨日(12日)、公表していた。
「KPIニュース」が世論調査会社「リサーチビュー」に依頼した世論調査のテーマは韓国人にとっての世界の指導者の危険度である。
「リサーチビュー」が3月9日から10日に掛けて全国成人男女約1千人を対象に行った調査結果、なんと最も危険な指導者は米国のドナルド・トランプ大統領だった。回答者の42.3%がトランプ大統領の名前を1位に挙げていた。
米国は韓国にとって相互防衛条約を結んでいる同盟国である。「神様、仏様、米国様」と言われるほど韓国は伝統的親米国家で、国民の多くは保守・進歩問わず親米である。
その国民がトランプ大統領を最も危険な大統領の1位にリストされた理由については世論調査では触れられていないが、貿易や北朝鮮問題でのトランプ大統領の予測不能の政策や対応に大いなる不安を感じていることへの表れなのかもしれない。
トランプ大統領に続く、危険な指導者の2位が20.4%の中国の習近平主席、3位がほんのわずかの差で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記(19.2%)、そして4位がロシアのプーチン大統領(8.3%)だった。
韓国人の対中感情は数年前から悪化の傾向にあった。中韓国交正常化30周年の2022年に「国民日報」が世論調査会社「グローバル・リサーチ」に委託して行った世論調査(6月9〜12日)では韓国人の一番嫌いな国が中国だった。
中国漁船の韓国領海内での不法操業、高句麗や白頭山の帰属問題、於島の領土問題をはじめ中国人の韓国での土地買い占や中国メディアが韓国の民族衣装「チマチョゴリ」を「中国の衣装」と報じた「韓服論争」や中国の人気ユーチューバーが白菜でキムチを漬ける動画を公開した際、「中国料理」というハッシュタグを付けた「キムチ論争」などが国民感情悪化の背景にあった。
それにしてもウクライナ戦争で悪名を轟かせているプーチン大統領が4人の指導者中では最下位というのは意外だ。韓国とは直接的な利害関係が薄いせいなのだろうか、プーチン大統領を最も脅威と肌で感じている欧米諸国だけでなく、日本からみてもおそらく腑に落ちないのではないだろうか。
トランプ大統領は韓国のすべての世代で最も危険な指導者のトップに挙げられていたが、2位についてはばらつきがあった。20代から50代までの世代では習主席だが、60代以上の世代では金総書記がトランプ大統領に続く危険な指導者だった。
さらに、政党別では尹大統領弾劾反対集会で星条旗を掲げている与党「国民の力」の支持層では1位はトランプ大統領ではなく、習主席(37.2%)で、2位が金総書記(28.6%)、そしてトランプ大統領(19.1%)は3位だった(プーチン大統領は4位の9.6%)。
一方、最大野党「共に民主党」の支持層では圧倒的多数の61.6%が1位にトランプ大統領を上げ、以下、金総書記(11.4%)、習主席(7.1%)、プーチン大統領(6.6%)の順になっていた。
(参考資料:中韓が「歴史問題」でまた衝突! 国交正常化30周年で高まる一方の韓国の「嫌中」感情)