2025年5月1日(木)
独走していた李在明候補に赤信号!混沌としてきた韓国大統領選挙
野党「共に民主党」の李在明大統領候補(李在明前代表のHPから)
城南市長時代の柏?洞用途変更利疑惑を巡る「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)大統領候補の「虚偽事実公表容疑」は3月26日の2審(高裁)で逆転無罪の判決が出ていたが、大法院(最高裁)は本日午後、検察の控訴を認め、高裁への差し戻しの判決を下した。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の罷免により新大統領を決める6月3日の大統領選挙は李在明候補の圧勝が予想されていたが、大法院の判決で混沌としてきた。
大法院は、昨年11月に有罪とみなし、懲役1年、執行猶予(2年)の有罪判決を下したソウル地裁に軍配を上げたことになるが、1審通りならば、李候補は議員失職、被選挙権剥奪で大統領選挙には出られないことになっていた。
李候補は高裁に差し戻されたけで最終的に有罪が確定したわけではないとし、大統領選挙に強行出馬の構えだが、今日の大法院の判決は李候補に事実上、有罪宣告を下したことに等しく、選挙戦への逆風は避けられそうにない。世論や野党の動向次第では候補者差し替えの声が起きるかもしれない。
それでなくても、各候補の好感度に関する世論調査では非好感度では常にトップに名前が上がり、また世論調査会社「公正」が行った3月中旬に行った「政治家の中で誰が一番嘘つきか」の調査では過半数に近い42.7%が李在明候補の名前を挙げていた。大法院の判決で虚偽による公職選挙法違反が認定されたことで「灰色」どころか、「黒」のレッテルが付けられただけに李候補の前途は多難である。
「共に民主党」は昨日(30日)国会議員会館で常任総括選対委員長は「保守の策士」として知られる尹汝雋(ユン・ヨジュン)元環境部長官をスカウトするなど中道層や保守層まで取り込んだ中央選挙対策委員会の発足式を開き、必勝態勢を築いたばかりだが、早々に出足で躓いてしまった。最悪の場合、中央選挙対策委員会も無に帰することになりかねない。
逆に与党「国民の力」はこれで勢いづき、前労働部長官の金文洙(キム・ムンス)候補と前代表の韓東勲(ハン・ドンフン)候補のどちらでも勝てると判断すれば、立候補の構えを見せている韓悳洙(ハン・ドクス)首相との1本化の必要性もなくなる。
与党陣営の一本化交渉も難しくなりそうだ。