2025年5月24日(土)
韓国大統領選挙 与党候補が本命の野党候補に4.7ポイントまで接近 逆転の可能性も!
与党の金文洙候補(左)と野党の李在明候補(韓国中央選挙管理委員会から)
一昨日、「韓国大統領選 野党候補の圧勝予想から与党候補の追い上げで一転接戦へ」の見出しを掲げた記事を掲載したが、この2日間、本命候補の最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補と、対抗馬の与党「国民の力」の金文洙(キム・ムンス)候補の差がさらに詰まってきた。
(参考資料:韓国大統領選 野党候補の圧勝予想から与党候補の追い上げで一転接戦へ!)
前回の記事では金文洙候補の激しい追い上げで「エネルギー新聞」が大手世論調査会社「リアルメータ」に委託して5月20日から21日にかけて行った調査では李在明候補の50.3%に対して金文洙候補は43.5%と、その差は6.8ポイントまで接近し、また、「アジアトゥデイ」が韓国世論評判研究所(KOPRA)に委託し、5月20日に行った世論調査では李在明候補46%、金文洙候補41%と、ここでもその差は5ポイントまで接近したことを伝えたが、韓国唯一の夕刊紙「文化日報」が今日(24日)午後に報じた速報ではさらにその差が縮まり、4.7ポイント差となったことが明らかになった。
世論調査会社「ハンギルリサーチ」がオンライン新聞「ポリーニュース」に委託され5月22日から23日に全国の有権者約1千人を対象に行った調査の結果、李在明候補46.0%、金文洙候補41.3%、「国民の力」と袂を分かれた保守系野党「改革新党」の李俊錫(イ・ジュンソク)候補が7.8%だった。
金文洙候補の支持率の推移を見ると、5月10日の調査では30%を切り、28.6%だったのが、13日〜14日の調査では39.2%、そして今回、22〜23日の調査では41.3%と上昇傾向を辿っている。それに伴い、李在明候補との差は5月10日時点の16.2ポイントから4.7ポイントまで縮まってきた。
金文洙候補の支持率急増の理由は一言で言えば、与党支持層、保守層の結集にある。2週間前の調査では金文洙候補は与党支持層の56.2%しか、支持が得られなかったが、この10日間で91〜92%まで支持率を回復している。尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領に批判的な隠れ保守層が尹前大統領の離党を機に李在明政権誕生を阻止するため結束し始めたようだ。
これに対して李在明候補の支持率は下降気味で、当選安全圏の50%には届かず、44%〜46%と停滞している。
李在明候補の支持率低迷は2度にわたるテレビ討論会で金文洙候補と李俊錫候補の挟み撃ちにあい、防戦を強いられていることや「コーヒーは一杯8千ウォンから1万ウォンなのに原価は120ウォンに過ぎない」発言などで自営業者や小商工人ら有権者らの反発を買い、一部中道層の支持率が離脱しているのが要因となっている。
これまで韓国の選挙は多くの場合、世論調査はほとんど外れているので、仮に投票日の6月3日に投票率が下がれば、基礎票の多い金文洙候補の逆転もあるかもしれない。