2025年10月3日(金)
どうにも止まらない金建希夫人の「疑惑」 外遊先でも勝手気まま
リトニアでブランド品ショップを訪れた金建希夫人(「Wowkorea」の画像から)
内乱容疑でソウル拘置所に収監されている尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の裁判は遅くとも来年1月には判決が出る。仮に有罪となれば、無期懲役か、死刑のどちらかだ。
尹錫悦氏が検察総長から大統領になったのが2022年5月。華やかな大統領就任式には大統領選挙期間中は「内助の功に徹する」として夫とのツーショットの行動を控え、一度も表に出ることのなかった金建希(キム・ゴンヒ)夫人もその容姿を現し、脚光を浴びた。
「美しく、おしとやかな金建希夫人」とメディアも持ち上げたこともあって世間の目には金夫人は「良妻」「あげまん女性」に映った。それが、今では夫の足を引っ張った「悪妻」として奈落の底に落ちてしまった。
周知のように金夫人も現在、収監されている。内乱や公務執行妨害の容疑の夫と違って、主に収賄容疑による。
これまで判明しただけでも2022年4月に統一教会から800万ウォン相当のシャネルのバッグ、2022年6月に中堅建設会社「ソフィ建設」の会長から6000万ウォン相当のネックレス(高級ブランド「ヴァンクリーフ&アーペル」)、2022年7月に統一教会から6000万ウォン相当のダイヤのネックレス(高級ブランド「グラフ」)と1200万ウォン相当のシャネルのバッグに高価な高級人参茶、2022年9月に在米韓国人牧師から300万ウォン相当のクリスチャンディオールのバッグ、2023年3月に1億3000万ウォン相当の絵画を公認候補選びで便宜を図った見返りとして元検事の金相?(キム・サンミン)氏から貰った疑いを掛けられている。
金建希夫人(右の写真がスペイン訪問した時の写真)(大統領室から筆者キャプチャー)
夫が大統領として権力を振るっていた時は金夫人にまつわるこうした疑惑は表沙汰にならず、多くはもみ消されていたが、没落後は、次から次に明るみに出て、疑惑の件数は16件と、13件の夫よりも多い、
最近も、金夫人が2023年7月に北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席するためリトアニアを訪問した際、公式スケジュールをキャンセルし、高級ブランド店に立ち寄っていたことが「特別検察チーム」(特検)の捜査で判明し、新たな疑惑としてマスコミに取り上げられている。
金夫人の疑惑を捜査している「特検」は大統領室の関係者の証言を基に「金夫人はリトニア政府が用意したファーストレディーの行事をキャンセルし、その時間帯にブランドショップが並ぶ市街地を訪問していた」ことを突き止めた。
リトアニア滞在中に金夫人が他の国の夫人らと行動を共にしなかったのはこの1件だけだが、当時現地の新聞は「金夫人が7月11日に随行員と警護員16人を引き連れ、市内にあるブランド品を扱うDuBroliaiでショッピングをしていた」と報道していた。
当時、野党だった「共に民主党」は「ショッピングしていたのでは」と問題提起したが、大統領室は「夫人が近くを通っていたら店主が呼びかけたのでちょっと店内に入って見学しただけで何も買わなかった」とショッピングを否認していた。
この時はこの釈明で収まり、それ以上問題にされることはなかったが、今は前述したようにブランド品に目がないことが分かり、「特検」は誰の指示で、どのような理由で公式日程までキャンセルし、ブランド品見学に出かけたのかを調べている。
金夫人の外遊をめぐる騒動はこれだけではない。例えば、2022年11月にカンボジアを訪れた時だ。
この時はASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議出席が目的だったが、金夫人はこの時もカンボジア政府がファーストレディー用にセットしたアンコールワット寺院の視察をキャンセルし、一人別行動を取っていた。
当時は「寺院を訪れるより児童養護施設を訪れた方が良いと思ったから」と説明していたが、後に尹大統領夫妻の指南役でもあり、金夫人の会社「コバナコンテンツ」の顧問の肩書を持つ、占い師、全聖培(チョン・ソンベ)氏の「墓のある場所に近づけばよくないことが起きるので近づかない方がよい」とのある種、「お告げ」に従ったことが判明した。
極めつけは、大統領就任から3か月後の2022年6月にNATO首脳会議を訪れた時だ。
大統領専用機に友達の民間人を同乗させ、公私混同も問題となったが、何より問題なのは建設会社の会長から「賄賂」として贈与された高価なネックレスを身に着けていたことだ。大統領の配偶者も財産申告しなければならないが、このネックレスは申告リストに含まれていなかったのである。
金夫人は「知人からの借り物」と釈明したが、これが後に回りまわって、統一教会のダイヤモンドネックレス贈与疑惑に発展し、金夫人の命取りになったことは言うまでもない。