2025年9月4日(木)
検察に出頭を命じられた韓鶴子総裁は緊急入院 5千人の統一教信者を動員し「特検」前で毎日抗議集会を計画
統一教会が公開した特別メッセージを発表した日の韓鶴子総裁の映像(統一教会配信)
尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の夫人、金建希(キム・ゴンヒ)氏の不正疑惑を徹底的に調べている「閔中基(ミン・チュンギ)特別検察(特検)」は統一教会の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁に9月8日に出頭するよう要請していたが、韓総裁は出頭を要請された翌日(2日)に緊急入院したようだ。
韓総裁は2022年に旧統一教会が金建希夫人にシャネルのバッグなどのブランド品を渡し、見返りとして便宜を図るよう依頼した事件に介入した疑いなどが持たれているが、元ソウル中央地方裁判長の閔中基(ミン・ジュンギ)特別検事をリーダーとする「閔中基特検」が韓総裁に送った出頭要請の通知書には政治資金法違反や証拠隠滅など5つの容疑が明示されており、韓総裁を参考人ではなく、被疑者として調査するものとみられている。
韓国のメディアが伝える情報を総合すると、韓総裁は当初、入院先として現代グループ系列のソウル峨山病院を予定していたが、数か月前に金建希夫人を入院させたことで世論の批判を浴びた峨山病院が受け入れを拒んだため仕方なく、京畿道加平にある教団総本山の近くにある教団所有の病院に入ったようだ。
「特検」は出頭を逃れるための緊急入院ではないかと疑っているが、教団は米国で心臓の手術を受けなければならないと早くから「特検」に出国禁止措置の解除を要請していたと反論している。韓総裁は5月23日に金夫人にネックレスやシャネルのバッグなど金品を伝達した「乾真法師」と称されている全聖培(チョン・ソンベ)氏とともども出国禁止措置が取られていた。
韓総裁側は8日の出頭の有無についてはまだ意向を明らかにしていないが、すでに元検事や裁判官から成る弁護団で対応に当たっている。弁護団の中には李在明(イ・ジェミョン)政権の初代大統領民情首席秘書官に任命されていた?譟ェ(オ・グァンス)弁護士も含まれていた。
「KBSテレビ」が入手した教団の内部文書によると、弁護団の一人は「特検」を訪れ、30分近く韓総裁の弁護を行ったが、「特検」の関係者は「(野党)『国民の力』と統一教の調査は非常に悩ましい」とか「統一教の尹英鎬(ユン・ヨンホ)前世界本部長が進行状況を総裁に報告したと陳述したので韓総裁の召喚調査は仕方なかった」と複雑な胸の内を明かしたようだ。また、この内部文書には洩れてはならない尹前本部長の検察への陳述内容も含まれていたそうだ.
同じ日に韓国の「JTBC」テレビが報じたところによると、教団は信者らを動員し、3日から「特権」が入っている建物の前で一人リレー示威を始めている。韓総裁を召喚しようとする「特検」に圧力を掛けるのが狙いとみられている。
また、教団は警察に今月中旬までに「特検」前で毎日5千人規模の集会の開催を申告しているが、1人デモも5千人集会も弁護団に属している元検事の発案で、この元検事は教団に「教団の力を見せつけるべき」と進言しているようだ。
一方、統一教会に対する世論の関心が高まるや昨日は、ソウル永登浦区国会議事堂大会議室で「サイビー宗教被害事例発表及び規制法制定討論会」が開かれ、新天地教会、JMS(チョン・ミョンソクのキリスト教福音宣教会)、救世宗と並んで統一教会関連の被害事例が発表され、出席者全員がサイビー宗教糾弾の看板を掲げて、李在明大統領に「サイビー宗教統制法を制定して被害者を救って欲しい」と訴えていた。集会には元統一教会の信者だった日本人被害者も出席していた。
サイビー宗教被害事例発表及び規制法制定討論会では「統一教解体」の赤いプラカードも(オーマイニュースから)
現状では韓総裁が8日に出頭するかどうか微妙だが、韓総裁は8月31日の礼拝の際に特別メッセージを出して「違法な政治的請託や金銭取引を指示した事実はない」と自らの関与を否定していた。しかし、「特検」は教団の組織的で不法な尹錫悦大統領への支援は韓総裁の支持の下で行われてとみており、実際に尹英鎬前世界本部長の起訴状には韓総裁の名前が所々に書かれてあった。
「特検」は韓総裁は「政教分離」の考えとは逆に「政教一致」、即ち、政治と宗教は一つになるべきとの教理を実現するため尹錫悦政権に接近し、金夫人や「国民の力」の前院内総務の権性東(クォン・ソンドン)議員らに金品を渡したものとみなしている。
仮に韓総裁が検察に出頭し、捜査に応じれば、金夫人同様に「証拠隠滅の恐れがある」との理由から拘束令状が発付されることになるかもしれない。金夫人は8月29日に身柄を拘束された状態で起訴されている。
(参考資料:統一教会の「韓国政界工作疑惑」を時系列で追う)