2026年8月16日(日)
日本経済は10年後韓国に抜かれるのか? 韓国人の半数が「10年後に日韓経済が逆転する」と予測!
ソウル市内の集合マンション(出展:ソウル市)
毎年8月15日は、韓国にとって日本の植民地統治から解放された記念すべき日であることもあり、韓国メディアは日韓関係に関する記事を数多く掲載する。
今年も、「ナウ&サーベイ」という世論調査会社が8月7日〜10日にかけて成人男女約1000人を対象に実施した「韓国人の日本認識」に関する調査が取り上げられていた。
この世論調査によると、韓国人回答者の51.9%が、10年後の経済見通しについて「10年後には韓国の経済指標が日本を追い越す」と予測した。一方、「10年後も日本経済が優位を維持する」との回答は14.0%にとどまった。「韓国が日本を追い越す」と予測する回答は、「日本が優位を維持する」とみる回答の約3.7倍に達した。
また、現在の日韓の経済力についても「日本優勢」は30.0%にとどまり、「韓国優勢」が33.5%と、意外にも韓国のほうが上だった。(「ほぼ同じ」は36.5%)
さらに、実感としての生活レベルについても、「韓国が優勢」とする回答が37.2%と、「日本が優勢」の23.3%を13.9ポイント上回った。それでいて、経済が「10年後に日本を逆転する」と予測するのも変な話だが、いずれにせよ韓国人の個人の生活水準や社会インフラに対する自信がこうした結果に表れているようだ。
ただし、世代によって認識には違いが見られる。20〜40代の若年・壮年層では「韓国優位」が多数を占めているのに対し、60代以上では「日本優位」が40.9%と、「韓国優位」の26.8%を大きく上回った。
韓国国民が「10年後には韓国が日本を経済的に逆転する」と考える最大の根拠として多くの回答者が挙げたのが、主要な先端製造業やコンテンツ産業における韓国の強い競争力である。
例えば、産業別の競争力評価では、13分野中9分野で韓国が優位と評価された(5点満点で3点以上を韓国優位とする)。
韓国が日本をリードしている分野では、「半導体」が4.25点で首位となった。HBMやメモリー半導体を中心とした高い技術力が評価されている。以下、K−POP、ドラマ、ウェブトゥーンなど世界的な影響力を持つ「?コンテンツ・文化」が4.07点、「高付加価値LNG船や環境対応船で強い受注競争力を誇る「造船・海洋」が4.01点と続いた。
このほか、「人工知能(AI)・ソフトウェア」(3.73点)、「二次電池・バッテリー」(3.72点)、「家電・電子製品」(3.71点)、「防衛産業」(3.59点)、「バイオ・ヘルスケア」(3.26点)、「自動車・モビリティ」(3.24点)なども、韓国が優位と評価された。
一方、韓国人が「日本が依然として優位」として挙げた分野は、基礎科学・基礎技術、先端素材・部品・装備、精密機械・ロボット、航空宇宙などである。これらの分野では、「日本に追いつくのは難しい」と判断されている。
日韓の経済格差が逆転・縮小した背景としては、以下の3点が挙げられている。
@韓国はここ数十年間、輸出中心の工業化と技術の蓄積を続け、経済規模と1人当たり所得を急速に伸ばしてきた。
A日本は長期的な低成長や物価停滞、円安の影響により、実質的な景気の体感やドル換算の所得が弱くなった。
B韓国は半導体など一部の主力輸出品で競争力を高め、輸出規模でも日本との差を大きく縮めた。
このように韓国の自信は高まっているが、10年後に本当の意味で日本を逆転するために強化すべき国家的課題として@基礎科学・基盤技術へのR&D投資拡大、A超低出生率と人口構造の危機への対応、B競争と並行した「経済的実利に基づく協力」の3点が挙げられている。
特に@については、完成品やサービスの競争力では韓国が先行しているものの、ノーベル科学賞に象徴される日本の長年にわたる基礎科学の蓄積や、基盤技術のエコシステムに追いつくには長期的な投資が不可欠との意見が多かった。
また、Bについては、70%の回答者が「韓国経済の持続的な成長のためには日本との経済協力を拡大する必要がある」と回答していた。特に、サプライチェーンの安定化や、将来の新産業における標準規格の主導権確保に向けて「戦略的な協力を維持する必要がある」との声が多かった。
研究開発投資や一部の先端技術分野では日本が依然として優位に立っていることや韓国は依然として、中間財・原材料の輸入依存度やサービス業の競争力不足といった構造的な課題を抱えていることから「日本とは競争関係を維持しながらも、経済的な実利を得るために日本との協力を拡大すべきだ」というのが今の韓国人の本音ではないだろうか。
(参考資料:W杯の戦績は日本を下回ったが、輸出が日本を追い抜いたことで韓国は留飲を下げた!?)