2026年2月3日(火)

 春節の中国人の観光先は日本から韓国へ 25万人が韓国に押し寄せる

韓国観光公社の外国人観光客誘致PR(観光公社のHPから)

 中国が日本への旅行などを控えるよう勧告する、いわゆる「限日令(日本渡航禁止令)」が続く中、韓国を訪問する中国人が急増している。特に中国最大の祝日である「春節(中国の旧正月)」を控え中国の春節連休(9日間)中に韓国を訪れる中国人観光客は前年比52%増の25万人に達する見込みだ。韓国が初めて日本を抜き、中国人の海外旅行先第1位になるとの見通しだ。

 化粧品や生活用品、Kコンテンツを中心に「短期間でコスパの良い旅行先」という認識が若年層の間で急速に広がっており、韓流消費の拡大がどうやら需要を押し上げているようだ。

 中国の市場調査会社「チャイナ・トレーディング・デスク」が2月15日から始まる春節連休(9日間)中の訪韓中国人が前年より52%増加すると予測していることがわかった。

 昨年10月の習近平主席の訪韓と今年1月の李在明(イ・ジェミョン)大統領の訪中でここ数年悪化していた中韓関係が著しく好転したことや中国政府による日本旅行自粛が中国人観光客の増加に拍車をかけたようだ。加えて昨年9月29日から始まった3人以上の中国人団体観光客への期間限定のノービザの実施が弾みをつけている。

 何よりもそのことはビザ統計が裏付けている。駐中国韓国大使館によると、先月の中国全土における韓国旅行ビザ発給件数は10万8337件で、なんと前年同月比80%も増加した。

 北京・天津などを管轄する大使館管内だけでも2万1098件と、85%増になっている。1日平均の処理件数は1000件を超え、大使館の領事部は追加勤務が続いている。

 具体的なデーターを示すと、直近3か月(2025年11月〜2026年1月)の累計で見ると、大使館管内の旅行ビザ発給件数は5万3066件と前年同期比46%の増、中国全土でも28万3211件と前年同期(19万5196件)比45%増加した。

 韓国客の増加に伴い航空需要も急速に回復しており。韓国空港公社によると、昨年12月の韓国―中国路線の運航回数は1003便で、年間の最盛期だった7月の90%水準まで回復した。搭乗率は85.2%と、繁忙期の平均を上回り、通常75%前後の韓中路線平均を大きく超えた。

 年間の訪韓中国人は2023年が約201万人、2024年が約488万人、昨年は約578万と、増加傾向にあるが、今年は昨年をさらに上回るものと予測されている。

 高市早苗日本首相の「台湾有事」発言以降、中国当局が昨年11月に日本旅行の自粛を勧告したことで、中国発日本行きの需要は急減し、韓国が明かにその空白を吸収する構図となっている。

 中国外交部の林剣(リン・ジエン)報道官は2日の定例記者会見で、「春節期間中、中国人の旅行先の第1位に韓国が選ばれたことに対する立場」を問う韓国記者の質問に対し、「中韓間の人的往来の利便化の水準を継続的に高めることは両国国民間の距離を縮め、相互理解と交流を促進するのに役立つ」と、日本に当てつけるようなコメントをしていた。