2026年1月27日(火)
なぜ北朝鮮はまた、ミサイルを発射したのか
1月4日に金正恩総書記立ち合いの下発射された極超音速ミサイル
北朝鮮は本日午後4時過ぎ、弾道ミサイルを2発発射した。
防衛省の発表ではミサイルはいずれも日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したようだ。
北朝鮮が弾道ミサイルを発射したのは、1月4日に2発を発射して以来である。北朝鮮西岸付近から日本海に向けて発射された今回のミサイルは、防衛省の発表では、いずれも最高高度が約50キロで、1発目は約900キロ、2発目は約950キロ飛翔した。
翌日、北朝鮮は極超音速ミサイルを平壌市力浦区域から北東方向に発射したことを認めた。極超音速ミサイルは約1000キロ離れた日本海上に設定された標的を打撃したとされている。金正恩(キム・ジョンウン)総書記は、1週間前の2025年12月28日に行われた長距離射程戦略巡航ミサイルの発射訓練に続き、今回も立ち会っていた。
北朝鮮は昨年11月7日にも平安北道・大館一帯から日本海に向けてミサイルを発射している。韓国軍合同参謀本部の発表では、約700キロ飛行したという。
この時は米海軍の原子力空母「ジョージ・ワシントン」を中心とする第5空母打撃群が11月5日に韓国南部の釜山作戦基地に入港したことや、3日から7日まで韓米空軍が実施した合同空中訓練「フリーダム・フラッグ」への反発、対抗措置とみられていた。北朝鮮のキム・ウンチョル外務次官(米国担当)は、米国のこうした動きに対し、前日に「我々を最後まで敵対視する立場を示した以上、我々も忍耐心を持って相応の対応をする」と反発する談話を出していた。
しかし、今回は北朝鮮を刺激するような米軍の示威行動や韓国軍の演習は行われていない。強いて挙げるならば、エルブリッジ・コルビー米国防総省政策担当次官が新国防戦略(NDS)発表直後の25日から韓国を訪問していることぐらいだ。コルビー次官は、「韓国が北朝鮮を抑止する上で主たる責任を負うべきだ」とする米国の新国防戦略を23日に発表した当事者である。
今の時期の発射は1月4日に発射した極超音速ミサイルの性能をチェックすることにあるのではないだろうか。
北朝鮮は今年5年ぶりに党大会を予定している。本来ならば1月開催が有力視されていた。
しかし、前回(第8回大会)で打ち出した経済発展5か年計画目標が達成されなければ開催できないとも言われており、現状では2月に開催されることになりそうだ。というのも経済計画だけでなく、国防発展5か年計画もまだ完遂していないからだ。中でも目玉である軍事偵察衛星の保有と原子力潜水艦の建造が未完だ。
このままでは完成を待たずに第9回党大会を開くことになるが、この時期にミサイルの発射を行っているだけに気にならざるを得ない。