2026年7月30日(木)
韓国がホルムズ海峡機雷探知艦の派遣を検討!
ホルムズ海峡でミサイル攻撃を受けた韓国の貨物船「ナム号」(出展:HMM)
韓国政府はホルムズ海峡における民間船舶の自由な航行を確保するためホルムズ海峡での機雷除去を検討しているようだ。英国・フランス主導の多国籍任務部隊が機雷除去を優先して進めていることもあって外交部や軍関係者の間では掃海艦や機雷探知艦などが可能な貢献手段が検討されていた。
英国とフランスは7月3日、共同声明を出して、ホルムズ海峡での航行の自由を支援するために多国籍タスクフォースを派遣する準備ができていると発表していた。
多国籍任務部隊は民間船舶の護衛や機雷探知・除去などを行う防御的性格の部隊で参加国は現地の安全保障環境が許す範囲内で、また国際法及び国内法に基づき作戦を開始することになっている。
韓国外交部は英国とフランスが主導する多国籍任務部隊が優先的に検討している分野は「機雷除去」であることを明らかにしているが、朴一(パク・イル)外務省報道官は7月23日の定期説明会で「地雷除去に必要な資産を動員できる国を特定し、実際に実現可能な条件かどうかを検討している」と述べ、「こうした国々の動向を観察しながら、どのような実務的な貢献が可能かを綿密に検討していく」と述べた。
米国のマルコ・ルビオ国務長官が同盟国にホルムズ海峡への艦船派遣を呼びかけていたのは周知の事実である。マルコ長官は7月22日、フィリピンのマニラで韓国や他のアジア同盟国のホルムズ海峡への貢献について「過去に彼らと同様の議論を行ってきた」と述べた。長官はさらに「必ずしもそうしなければならないわけではないが、もしそうなら彼らにとって有益である」と付け加えていた。
ルビオ国務長官はフィリピンで開催されたASEAN地域フォーラム会議で趙鉉(チョ・ヒョン)外相だけでなく茂木敏充外相とも会談した。韓国国防部はこれまで米国などと関連する協力策について継続的に協議してきた。
現在、韓国軍の機雷除去任務を担う装備として取り沙汰されているのが海軍が運用する450トン級の江景(カンギョン)級機雷探知艦6隻、730トン級の楊陽(ヤンヤン)級掃海艦6隻、爆発物処理(EOD)部隊などである。ただし、これらの艦艇は遠洋での長期作戦には制約があり、中東地域まで移動するだけでも約4週間もかかる。派遣する場合には整備・補給・護衛戦力も必要となるため、具体的な投入装備、規模、時期などはまだ決まっていない。一部では人員派遣や情報共有から開始する可能性も指摘されている。
韓国の一部メディアは哨戒機派遣の検討についても報じているが、青瓦台は30日、「米国側から具体的な特定装備の派遣要請を受けたことはない」と明らかにした。そのうえで、「政府は中東地域の緊張激化状況を注視しながら、世界的な海上物流網の早期正常化に向けた国際的な努力に積極的に参加してきた」とし、「実質的な貢献策については、朝鮮半島の防衛態勢や国内法上の手続きなど、あらゆる要素を総合的に考慮して検討している」と説明した。
韓国政府がホルムズ海峡で何らかの貢献を行う意向は早くから既成事実化されていた。李在明(イ・ジェミョン)大統領は4月に開催された約50か国によるテレビ会議形式の首脳会合で「韓国は原油輸入の約70%をホルムズ海峡に依存する主要な利害関係国である」として、貢献する意志を示していたからである。
韓国は5月初旬にホルムズ海峡周辺に停泊していた韓国船「HMMナムホ」がイランのミサイル攻撃を受け、海上交通路の確保が直接的な安全保障問題となったこともあって安圭伯(アン・ギュベク)国防部長官も5月に訪米した際に米国側に対し人員派遣、情報共有、必要に応じた軍事資産の支援などを段階的に取ることを仄めかしていた。
今後の焦点は、掃海部隊派遣に伴う国会同意及び国内法に基づく手続きである。韓国憲法第60条第2項は、国軍の外国派遣について国会の同意権を規定している。
現在、アラビア海の西部にあるアデン湾で活動している清海部隊(チョンヘ部隊)は、2020年の派遣同意案に含まれた「有事の際の韓国国民保護」という但し書きを根拠としてホルムズ海峡周辺まで作戦区域を拡大していた。
しかし、単独の独自任務ではなく英仏など多国籍指揮体系に組み込まれ、機雷除去など新たな任務を遂行する場合には、国会による追加同意が必要となる。
世論の賛否やイランの反応などの未知数もあるが、李在明政権が対米関係重視の方針から掃海艦・機雷探知艦の派遣を進めていることは間違いない。