2026年5月23日(土)
本日「日・朝因縁の決戦」 優勝してもしなくても北朝鮮の女子サッカーは賞金を手にできない?
雨の中韓国の「水原FCウィメン」との準決勝を制した「ネゴヒャン・サッカークラブ」(労働新聞から)
午後2時から韓国京畿道の水原総合運動場で2025−2026AFC女子チャンピオンズリーグ(AWCL)決勝戦が日本の「東京ヴェルディ・ベレーザ」と北朝鮮の「ネゴヒャン(我が故郷)サッカークラブ」との間で行われている。
「東京ヴェルディ・ベレーザ」は最有力候補だ。グループリーグから準決勝まで5試合を戦い、韓国の「水原FC」戦のみ0-0分けとなり、それ以外は全勝だ。
相手の「ネゴヒャン・サッカークラブ」もグループリーグ初戦で「東京ヴェルディ・ベレーザ」に0−4で完敗したものの、その後は4連勝を記録中だ。特に20日に行われた「水原FCウィメン」との準決勝では先制点を許したが、その後2ゴールを連続で決め、2−1の逆転勝利を収めて勢いに乗っている。
優勝チームには2025−2026AFC女子チャンピオンの栄誉と賞金100万ドルが贈られる。準優勝でも50万ドルが授与される。
AWCL は女子サッカー活性化という国際的な流れに合わせ、2024−25シーズン中に創設されたが、アジア最高権威の大会であるだけに賞金もそれにふさわしい額になっている。
今大会では、北朝鮮チームの出場と南北の対決で何かと国際的に話題を呼んでいるが、優勝しても、準優勝しても「ネゴヒャン・サッカークラブ」が果たして賞金を受け取ることができるのか、新たな問題として関心を呼んでいる。
国連安全保障理事会(安保理)が2017年に採択した決議「2375号」と「2397号」によると、国連加盟国は北朝鮮国籍者への労働許可の発給を禁止している。また、海外で所得を得ている北朝鮮労働者を本国へ送還するよう定めている。労働の対価(賃金)が核・ミサイル開発資金に転用される恐れがあるとの理由からだ。
従って、優勝あるいは準優勝賞金が「海外所得」と見なされた場合、「ネゴヒャン・サッカークラブ」は賞金を手にすることができない。
国際スポーツ大会で北朝鮮選手団への賞金・物品支給問題が論争になるのは今に始まったことではない。
例えば、2017年のEAFF女子選手権大会では主催した日本サッカー協会は北朝鮮が優勝しても賞金7万ドルを支給しない方針を示したことがあった。また、2018年平昌冬季五輪ではサムスン電子が全選手に贈呈したGalaxy Note8スマートフォンをプレゼントしたが、北朝鮮選手団だけが除外された。昨年のパリ夏季五輪でも北朝鮮の選手らはGalaxy Z Flip6を貰えなかった。
そうしたことからスポーツ賞金がこうした制裁対象に含まれるのかという議論が上がっているが、このニュースを最初に伝えた米国の「NKニュース」によると、AFCは北朝鮮側の賞金受領可能性についての質問に回答しなかったようだ。
北朝鮮が憲法で韓国を「敵国」と定め、韓国との断交を宣言した直後に選手団を韓国に派遣した意図について韓国内では「韓国との関係改善の意思の表れ」とか「ボイコットすればAFCから次回大会への出場禁止のペナルティを課せられるため」とかの憶測が流れていたが、一部には「賞金目当て」との専門家の分析もあった。
仮に金正恩(キム・ジョンウン)政権が100万ドルの賞金目当てに選手団を派遣したとすれば、賞金ゼロを嘆くのではないだろうか。