2012年5月24日(木)

ミサイル発射を事前通告していた!

 北朝鮮が数週間前、即ち5月初旬に核実験を自制する意向をニューヨークチャネルを通じて伝達していた。

 北朝鮮の口約束は信用できないからと言えばそれまでだが、核実験の「Xデー」を競って報道していた韓国や米国のメディアは振り回された形となった。

 4月の「衛星=長距離弾道ミサイル」発射も、昨年から米朝協議の場で北朝鮮が米国に事前通告していたことも北朝鮮が公言するまで公にされることはなかった。

 ミサイル発射の一時凍結を約束した2月29日の米朝合意後に北朝鮮が突如、「衛星」打ち上げを発表したことから日韓など関係国は大きな衝撃を受けたが、事前通告されていた米国にとっては意外でもなんでもなかったということだ。

 対米交渉の責任者である金桂寛外務第一次官が発射前にカウンターパートナーであるデービース国務省北朝鮮担当特別代表にミサイル発射後の事態収拾のための協議を要請する手紙を出していたことも、それを受ける形で発射一週間前に、米国家情報長官室傘下の国家不拡散センター所長を務めるデトラニ元朝鮮半島和平担当大使とホワイトハウスのサイラー国家安全保障会議(NSC)北朝鮮担当官の二人が極秘訪朝していた事実も数日前に情報が漏れるまで一切伏せられていた。