2003年6月22日(日)
金正日お抱え料理人の手記
金正日総書記のお抱え料理人だった元日本人寿司職人の手記(「金正日の料理人」)が大きな反響を呼んでいる。金総書記及び家族、そして党幹部らの信じられない素性及び醜聞が赤裸々に書かれているからだ。
この料理人は、82年に初めて北朝鮮に出稼ぎに行ってから2001年に「脱北」するまでの13年間、金総書記に仕えていました。「裏切ったら殺す」と脅されていたことから帰国後2年間潜伏していたが、逃げ隠れしていたため仕事ができず金欠に陥ったことや、さらにはマスコミの一連の「金正日報道」に疑問を感じたことで口を開く決心をしたようだ。
労働新聞では「満足に食べられない人民の苦痛を思い、お粥をすすっている」と伝えられていたが、実際は贅沢三昧の食生活をしていました。日本を「軍国主義」と激しく批判しておきながら、宴会では「ラバウル小唄」など日本の軍歌を側近らと合唱していた。
そういえば、1984年に北朝鮮を脱出するまでの8年間、金総書記の映画作りに協力していた申相玉監督夫妻も手記(「闇からの谺」)の中で同様のことを指摘していたが、それが今日まで続いていたとは驚きだ。金大中前大統領やオルブライト前米国務長官ら外国の要人らは金総書記を一様に評価していたが、2〜3時間会っただけの印象と、ずっと側で仕えていた黄長華元書記らの言葉とでは重みが違いすぎる。
この本は米国や韓国でも翻訳出版されるようですが、さて、小泉総理、ブッシュ大統領、盧武絃大統領らの感想はいかがなものか。