2005年8月23日(火)
北朝鮮代表団が韓国の国立墓地を参拝
日本では小泉総理が8月15日に靖国神社を参拝するかどうかで注目されたが、韓国では金基南労働党書記を団長とする北朝鮮代表団が朝鮮戦争の戦死者が埋葬されている国立墓地を8月14日に参拝したことが大きな関心を呼んでいる。外電は「国際法的には戦争状態にある中で北朝鮮代表団がソウルの国立墓地を訪れた」(BBC)として「歴史的な事件」(AFP)と伝えた。それもそのはずで、韓国人の誰もが想像すらしていなかった。
北朝鮮側は一応「祖国解放(独立)のため命を捧げた独立闘士への参拝」と説明しているが、北朝鮮にとって侵略戦争の戦犯や兵士らが、さらには政敵であった朴正熙元大統領が奉られている国立墓地への参拝はこれまでの北朝鮮のイメ−ジからはありえないことだ。
しかし、よく考えてみれば、金正日総書記は3年前に訪朝した朴元大統領の長女、ハンナラ党の朴瑾恵代表に「ソウルに行った時にはお父さんのお墓参りをしたい」と言って、朴代表を驚かせていた。北朝鮮側にとっては「いつかは越えなくてはならない関門であった」(林東玉統一戦線部第一副部長)ようだ。これで、困ったのは韓国だ。今度は韓国がどうするかだ。国立墓地に該当する革命烈士陵や金日成主席の遺体が安置されている錦壽山記念宮殿を参拝するかどうかだ。韓国の世論は真っ二つに分かれている。