2006年4月25日(火)

「竹島」海域の「日韓チキンレース」は日本に軍配

 「竹島」(独島=韓国名)海域をめぐる「日韓のチキンレース」は、中国のメディアが「日本に有利に終わった」と報じているようにどう見ても日本の勝利に終ったようだ。

 「拿捕など実力行使も辞さない」と強気一辺倒だった韓国政府は「6月の国際会議に韓国が海底地形の韓国名称申請を断念しなければ我々としても海洋調査を実施せざるを得ない」との日本の「毅然たる外交」の前にあっさりと「降伏」(ノ・フェチャン韓国民主労働党議員)してしまった。

 韓国の野党はこぞって、日韓の妥協を「韓国の完敗」と称し、また日韓合意文については「韓国の実質的降伏宣言に等しい」と盧武鉉政権の対応を激しく批判している。日本の海洋調査を中止させたことで「韓国が勝利した」と伝える韓国外交通商部のホームページには国民から非難のメールが殺到し、一様に「屈辱外交」「弱腰外交」「売国外国」と罵倒している。

 日本のマスコミの一部には支持率急落の盧武鉉政権は「竹島を利用して、国民の反日感情を煽ろうとしている」と評したところがあったが、実際は逆で、日韓の紛争に冷静に対応し、事態の悪化を防いだ。煽るどころか、むしろ事態を沈静化させたわけだ。それが理由で野党やマスコミ、国民に袋叩きにあっているわけだから、あまり物事をステレオタイプ的に見ないほうがよいのかも。