2006年5月26日(金)

難航が予想されるEZZ境界線画定をめぐる交渉

 「竹島」(韓国名:独島)の領有権をめぐって対立していた日韓両国は23日の日韓外相会談を機に交渉に向けて歩み始めた。6月12日からは東京で日韓排他的経済水域(EZZ)境界線画定をめぐる交渉も再開される。

 話し合いで円満解決が付けば良いのだが、事はそう簡単に運びそうにもない。むしろ、難航が予想される。現に韓国では万が一のため「独島防御特殊部隊」の創設が声高に叫ばれている。

 海・空軍から合同機動部隊を編成し、独島警備隊の場合は海軍の駆逐艦、護衛艦、上陸艦で編成し、上陸艦には海兵機動隊が乗務している。こうした声が海軍主催の「艦船討論会」で出ているのが何とも不気味だ。

 日韓の海軍力は大人と子供ぐらいの差がある。何しろ、日本は世界で第3位の「海軍力」を誇っています。世界11位の韓国では歯が立たない。それで、海軍力の増強や「独島」の防御に一段と力を入れているわけだが、日本もこうした動きに黙ってはいないだろう。

 韓国の出方次第では、再び測量船による海洋調査の再開という「実力行使」も予想される。韓国の国防長官は日本の防衛庁長官との会談を希望しているようだが、日韓の首脳が会談できない状況にあって軍のトップ同士が膝を交えて会談することの意味は大きい。韓国政府は南北鉄道問題で北朝鮮に対しても国防長官会談を呼びかけているが、北朝鮮が応じない以上、日本との会談が先かもしれない。