2009年6月18日(木)

北朝鮮がW杯に44年ぶりに進出!

 北朝鮮がサウジアラビアとの最終戦を引き分け、44年ぶりのワールドカップ進出を決めた。

 韓国がイランに勝つか、又は引き分ければ、2位の北朝鮮がサウジに引き分けても、得失点差で、3位のサウジを上回り、本戦に進出できるので、グループBで一番の乗りしていた韓国も昨晩のイランとの試合では「南北一緒に南アフリカへ」と、気合を入れて試合に臨んでいた。

 得失点差で現在4位のイランは韓国との最終戦に勝ち、北朝鮮とサウジが引き分ければ、勝ち点差でワールドカップに行けるだけに必死だった。しかし、ソウルでのアウエーの試合がハンディーだったのか、前半で得た先取点を最後まで守りきれず、韓国のスーパースター、パク・チソンに同点ゴールを決められてしまった。

 イランが引き分けに終わったことで、逆にサウジアラビアは勝てば、無条件決W杯出場が決まる。北朝鮮との最終戦はホームでの試合だけに負ける要素はなかった。圧倒的に有利な立場にあった。従って、北朝鮮の勝算は9割がた、無理とみていた。

 国交がないことからサウジには大使館もなく、在留邦人のサポートもない。6万7千人のキンファドスタジアムは白い民俗衣装のサウジアラビア人でおそらく埋め尽くし、北朝鮮は孤立無援の戦いを強いられるだろう。まして、サウジは勝てば、それも1点さえ取れば、5年連続でW杯に行けるわけだから、必死に攻めてくるだろう。これを気温40度近い暑さの中で守り切るのは無理とみていた。

 サウジとの過去の対戦成績も圧倒的に悪く、加えてアウエーである。皇太子ら王室からも当然観戦に来るので、絶対に負けるわけにはいかないだろう。「もし負ければ、暴動が起きるのでは」と想像してしまう。どう考えても北朝鮮に勝てる材料は見当たらなかった。後でわかったことだが、北朝鮮はレッドカードで一人が退場し、最後は10人で守ったそうだ。

 今朝の韓国のニュースは「南北史上初のワールドカップ同伴進出」との速報を流していた。南北間では暗い、重苦しいニュースが続いていただけに久しぶりの明るいニュースとなった。これも後でわかったことだが、在留韓国人らが北朝鮮の応援に駆けつけていたそうだ。政治と、スポーツは別で、やはり同じ民族、同胞を応援するのは当然のことだ。

 これも韓国のインターネットをみてわかったのだが、先月の国際サッカー連盟総会で韓国のサッカー協会会長に北朝鮮のサッカー協会会長から「ソウルで行なわれるサウジとイランとの試合を是非勝ってもらいたい」との要請があったそうだ。韓国は勝てなかったが、引き分けに持ち込み、北朝鮮側の期待に応えることになった。そんなこともあって、韓国サッカー協会も、韓国のサポーターも、国民も自分のことのように北朝鮮の進出を喜んでいた。

 北朝鮮は現在、150日戦闘の真っ只中にある。経済分野の躍進だけでなく、あらゆる分野で「成果、業績を収めよう」とのキャンペーンだ。サッカーは大きな成果を手にした。北朝鮮の国民も大喜びだろう。これも後継者の手柄、業績となるのだろうか。