2009年3月17日(火)

WBC日韓決戦は精神力と気力の勝負


 第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンドで韓国がメキシコを破ったことで、キューバを倒した日本と準決勝進出をかけて明日3度目の対決することとなった。まさに宿命の対決とはこのことを指す。

 韓国がベスト4入りを賭けた戦いができるのもメキシコが対戦相手だったのが大きい。仮にキューバだったら、「敗者復活戦」に回っていたかもしれない。

 日本と韓国は1次ラウンドでは一勝一敗。コールドゲーム負けと完封負けと、いずれも日韓対決史上記録に残る試合となった。3度目の対戦はどちらに軍配が上がるかわからないが、今度はお互いコールド負け、完封負けというわけにはいかないだろう。また、この試合で負ければ、敗者復活戦で勝ち上がってくるキューバとやらなくてはならないので、できることならば、双方ともこの試合で準決勝入りを決めたいところだ。

 予想される日本の先発はダルビッシュ、これにアンダースローの渡辺俊介、そして左の杉内を挟んでくるだろう。方や韓国は東京ドームでの第一ランドの第二戦で5回3分の1を失点ゼロに抑えた奉重根(ボン・ジュングン)が先発するのは間違いない。メキシコ戦で二人の左バッターに投げた日本キラーの左腕の金廣鉉(キム・グァンヒョン)も控えている。

 日本の投手陣は、第一、第二ランドの4試合で防衛率は0.79と驚異的な数字だ。松坂は出場できないが、残っているピッチャーを総動員できる。韓国の強力打線も日本の投手陣を相手にメキシコ戦のようにはいかないだろう。2〜3点を取るのも楽ではない。韓国の投手陣が日本の打線を抑え、踏ん張らない限り、韓国に勝ち目はなさそうだ。

 東京ラウンドとは違って、唯一明るい材料は、日本のホームでの試合ではないのでハンディーがないことと、日系人より、韓国系米国人が多くいるので、ホームの感じで戦えることだ。

 後は、精神力の勝負だ。第一ランドでの1位争いの試合で完封負けした日本はリベンジに燃えているが、逆に韓国は前回の準決勝で負けたことでそのお返しをと気合が入っている。
 明日の試合は、精神力と気力の勝負となりそうだ。日本が勝って、韓国がキューバを破って仲良く決勝ランドに進出し、決勝で再度当たるのが願ったり叶ったりなのだが、何事も勝負事はそううまくはいかないだろう。